ITmedia NEWS > セキュリティ >
セキュリティ・ホットトピックス

不倫サイトから盗まれた会員情報、ネットに暴露

» 2015年08月20日 07時29分 公開
[鈴木聖子ITmedia]

 既婚者の不倫を奨励していた出会い系サイト「Ashley Madison」から会員情報が流出した事件で、何者かが盗んだ情報をインターネットに暴露したとメディア各社が報じている。

 セキュリティ企業TrustedSecの8月19日のブログによると、Ashley Madisonから流出したものとされる情報は、約10Gバイト分の圧縮ファイルとしてインターネットに投稿された。この中にはAshley Madisonに登録していた会員と思われる人物の氏名や住所、パスワード、クレジットカード情報などが含まれるといい、3300万人あまりの会員が影響を受けた可能性がある。

不倫推奨サイトから流出したとみられるファイルなど(TrustedSecより)

 さらに、同サイトを運営していたカナダの企業Avid Life Media(ALM)社内の情報なども含まれていたことから、公開された情報がAshley Madisonから流出したことは間違いないようだとTrustedSecは分析している。

 報道によると、これら情報に関連付けて公開された「時間切れ」というタイトルの声明では、ALMに矛先を向け、「会員を裏切ってうそを付いたのは全てALMだ。同社を訴え、損害賠償を請求するといい」と主張している。

 ALMは18日、この事件についてはカナダの国家警察や米連邦捜査局(FBI)などが捜査を進めており、同社も捜査に協力していると発表した。

犯人を非難するAvid Life Mediaの声明

 盗んだ情報を公開したとする犯人側の声明については、「インターネットに掲載された情報を調べて信憑性を確認中」としたうえで、不正に公開された情報の削除に全力を挙げると説明している。

 この事件では7月下旬、「Impact Team」を名乗るハッカー集団がAshley Madisonのサイトをハッキングしたと公言し、「Ashley Madisonを閉鎖しなければ、全顧客の秘密の性遍歴と関連するクレジットカード決済情報、実名、住所、勤務先などの情報を公表する」と脅迫していた。同サイトには3700万人の会員がいたとされる。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.