月間ログインユーザー数が世界3億1600万人に達しているTwitterが、さらなるユーザー数増に加え、目を向けるのはサービス外からのツイート利用だ。ログアウト状態でツイートを閲覧するユーザーが月間5億人、リアルタイム検索やWebサイトへの埋め込みなど、Twitterドメイン外でのツイート表示数が3カ月あたり1850億回超――と情報収集の手段としての需要の伸びが目立つという。
昨年秋に発表したアプリ開発キット「Fabric」も順調に推移しているという。クラッシュレポーティングやマネタイズなどの機能を組み込む開発者向けキットとして、導入デバイス数は10億台以上に上る。直接的にユーザー数に貢献する形ではないが、スマートデバイスを通じた「Twitter経済圏」の広がりとして、今後国内でも展開を強化していく。
広告商品としては、アプリのダウンロードにつなげる「モバイルアプリプロモーション」が好調で、広告主と代理店向けツールの充実、スモールビジネス向けのソリューションの強化などに力を入れていく。ユーザーとの最初の接点を生むだけでなく、アプリ自体の継続利用を促し、ライフタイムバリューを高める施策やツールも取り入れていくという。
マネタイズ面ではBtoBにも重点的に取り組む。ツイートデータを活用した法人向け商品開発・展開を進め、マーケティングやトレンドチェックから一歩進み、消費者のインサイトをより深く分析する手段を提供していきたいとした。
グローバルで抱えているサービス全体の課題として、牧野執行役員は「シンプルがゆえに、逆に何ができるのか分かりにくい」点を挙げる。既存のユーザーは「情報収集」をTwitter利用の目的に挙げるが、まだ使っていない人は「ツイートするもの」「発信しなくては意味がない」と考えている傾向があり、そのギャップに訴求の可能性がある――とみている。
「ニュース」タブの追加や、ログインせずにツイートが見られるような変更も、情報を閲覧するプラットフォームとしての活用を想定した機能強化だ。
「Twitterはツイートしてもらえなければ存在意義はなく、文字通りみなさんとともに歩んできたサービス。震災の時にライフラインとして活用された記憶も新しく、今後さらに情報インフラとして信頼されるものにしていきたい。大きく成長してきたがまだまだ投資のフェーズ。Twitterの利用機会をさまざまな形で提案していければ」(笹本代表)
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