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FBI、全米法執行機関にiPhoneロック解除支援を申し出る書簡を送付

» 2016年04月04日 09時12分 公開
[ITmedia]

 米連邦捜査局(FBI)は、全米の法執行機関に対し、事件解決に必要なiPhoneのロック解除を支援するという内容の書簡を送ったと、米Reutersが4月2日(現地時間)、入手した書簡に基いて報じた。

 fbi iPhoneのパスコード入力画面

 Reutersが4月1日に入手したという書簡には、FBIは暗号化されたモバイル端末を使う容疑者の取り調べに必要なツールが不足している各機関の問題を理解しているとし、「FBIはパートナー(米国の法執行機関のこと)を支援するあらゆるツールについて検討する。われわれが法律の許す限りパートナーを助けるつもりであることを知っておいてほしい」とある。

 FBIは米Appleに対し、カリフォルニア州で起きた銃乱射事件で死亡した犯人のiPhone 5cをロック解除するためのツールを提供するよう要求していたが、3月28日に容疑者のiPhoneに保存されたデータにアクセスできたのでAppleの助けは必要なくなったとし、連邦地裁への提訴を取り下げた。FBIはある外部組織からロック解除ツールを入手したとみられている

 FBIは、Appleからツールの提供を受けた場合、そのツールは銃乱射事件の解決のためだけに使い、先例を作る意図はないと主張していた。だが、外部組織から入手したツールは、既に別の事件でも使われたと報じられている。

 FBIが連邦地裁への提訴を取り下げた際、Appleは声明文で「データへの攻撃がより頻繁に、より高度になっていく中で、製品のセキュリティをさらに強化していく」と語っている

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