「アパホテル」の元谷芙美子社長をモデルにしたアバターが、ホテルのフロントで来客対応する――そんなデモンストレーションが、5月13〜14日に千葉・幕張メッセで開かれるスタートアップ向けイベント「Slush Asia 2016」で披露される。
デモでは、ホテルのフロントに備え付けたディスプレイに、元谷社長を模したアバターを投影。アバターは対話エンジン(bot)を備え、客との受け答えや予約状況の確認などを行うという。
開発元のベンチャー・Nextremerによると、同システム最大の特徴は「“人工知能”と人との協業」。アバターを映し出すディスプレイの裏には常に人間のスタッフが待機し、客との会話が破たんした際には背後からテキスト入力して接客を支える。「会話が破たんした際、その後の対応を生身のオペレーターに引き継ぐ」というフローが組み込まれているのがポイントだ。
このデモは、同社が開発しているホテルフロント対応システム「MINARAI」のコンセプトプロトタイプとして公開する。システムと人との協業について「今の人工知能ではまだ、対話エンジンだけで客対応させることは難しい。現段階では、人間のオペレーターが機械に教える『人工知能OJT』が必要」としている。
アバターにアパホテル社長を選んだ理由について、Nextremerの広報担当者は「アパホテルは新しい試みをどんどん取り入れていくスピーディーな企業。ホテルによっては高度な人間のホスピタリティーが求められる場合もあるが、アパホテルのようなこれからのビジネスホテルには、先端技術を用いた新しい取り組みの可能性を感じる」と話している。
(太田智美)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR