1000万件の顔画像データから特定の人物を8.31ミリ秒で抽出する――東芝は5月25日、ビッグデータを高速照合する処理技術を開発したと発表した。空港などの監視カメラで、国際手配者の顔写真リストと照合するなどの活用を見込む。
計算処理を短縮する「ベクトル符号技術」「ベクトル索引技術」、粗い検索と細かい検索を段階的に組み合わせる「パイプライン検索技術」を連携し、高速かつ高精度の照合を実現した。実験では、5800人の顔を映した全1000万枚の画像を使い、顔認識精度98%以上を保ちながら、8.31ミリ秒で特定の人物を抽出できたという。
駅や空港の監視カメラの映像から特定の人物を見つけ出す、金融工学に応用し特徴的な株価の動きを照合する、工業部品から欠陥部品を探す――などの活用を見込む。
同社のビッグデータ向けデータベース「GridDBR」と組み合わせ、2016年度中に製品化を目指すとしている。
変更履歴(22:00):初出時、1000万件の顔画像データを処理するのに要する時間を「8.31秒」としていましたが、「8.31ミリ秒」の誤りでした。おわびして訂正いたします。
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