クイーンのギタリストであるブライアン・メイが、VR HMDを発売する。すでに予約は始まっているその製品「OWL VR Smart Phone Kit」は、London Stereoscopic Company(LSC)という英国企業が開発・販売する。2016年6月に出荷予定。
LSCは1854年にロンドンで創業された同名の会社を再興する形でブライアン・メイが2008年に共同設立。19世紀のLSCが所有していた立体写真の資産など、ビクトリア朝の立体写真を収集し広めていくことを目的としている。ブライアン・メイは立体写真の熱心なコレクターとしても知られている。
LSCは立体写真を手軽に見ることができるOWL Stereo Viewerを2009年から販売しており、新製品はそのVR版。価格は25ユーロと安価だが、Google Cardboardとの互換性をうたう低価格製品と比べ、どのようなスマートフォンでも使えること、ヘッドフォンジャックやコントローラー、画面へのアクセスが容易なことが特徴だ。ポリプロピレン製でフラットに折りたためる。
「VRはこの数カ月で急激に普及し、大量のコンテンツが提供されてきたが、手が届かない高級品か、安けれどもVRフォーマットにちゃんと対応していない製品しかなかった」とブライアン・メイは参入の理由を説明。VRとともに、立体写真の魅力も体験してほしいと語っている。
100年以上前の暖炉から自らデザインしエンジニアだった父と作り上げたギターの完成からもうすぐ半世紀。OWL Stereo Viewerは彼の新たな「レッド・スペシャル」なのかもしれない。
ブライアン・メイはVRのチャンピオンになれるだろうか?
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