だが、遠足の引率も業務の1つ。道中でモンスターに負けないように、業務の合間や帰宅後の時間を利用し、どの先生もレベル上げにいそしんだ。レベル上げを効率よく行うために、もらえる経験値が多い『メタル迷宮』などの“お得な情報”を先生同士で共有したという。
事前に遠足ルートの下見をしたところ、予想以上に敵が強く、壊滅したパーティーも少なくなかったという。「もっとレベルを上げる必要があるし、無理な戦闘は避けるべきだと思った」(ナカナヤン先生)。
そんな苦労のかいあってか、遠足前には「レベル上げやストーリーを進めるのが楽しくなった」(ばさし先生)という。「転職を繰り返してスキルを増やし、HP(ヒットポイント)やMP(マジックパワー)を上げて万全の状態で臨めるようにした」(ばさし先生)。
遠足当日、現実と違って顔が見えない分、勝手な行動をする生徒もいるかと思いきや、どの先生も「生徒の動きがスムーズで、心配はいらなかった」と振り返る。「『グループごとに整列!』と言えば、きちんと4列に並んでくれた」(よこしゅ〜先生)。
「生徒たちの発言や動きを見ると、たとえゲームの中であっても、お互いが楽しむためにスムーズに進行したいという思いがあったのだと思う」(よこしゅ〜先生)
ばさし先生は「直接顔を合わせない分、初対面だとバーチャルの方が遠慮せずコミュニケーションできるのでは」と話す。ナカナヤン先生によれば、リアルではおとなしい生徒もドラクエ遠足では「ひゃっはー!」などの“はっちゃけた発言”があり、「素の一面を見ることができた」という。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR