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Surface Studioの謎「Dialはどうやって吸着してるのか」に公式回答

» 2016年11月06日 09時33分 公開
[松尾公也ITmedia]

 米カリフォルニア州サンディエゴで開催されたAdobe Systemsユーザーのカンファレンス「Adobe MAX」会場に展示されていたMicrosoftのSurface Studioについて、参加者である林信行さんとドリキンの取材陣2人がMicrosoftの担当者に詳しい話を聞いた動画がYouTubeで公開された。初出の情報がいくつあるので動画からピックアップして紹介しよう。

 Surface Studioディスプレイ部分のベゼルは狭く、厚みも指一本分くらい。4500×3000ピクセル28インチ液晶は従来のSurface同様に、ペンでタッチしたときの視差が少ない印象。Surface Penの感圧は2-in-1タイプと同様の1024段階。「ゼロ・グラビティ」を自称するディスプレイのティルト機能はたしかにワンフィンガーでなめらかに動く。

photo 背面はすっきりしている。USB×4、有線LAN、Mini Displayport、SDカード、オーディオジャック

 背面はiMacのようにすっきりしており、ノートPCよりも小さな底面部にポートとPC本体が収納されている。USB-Cではなく、通常のUSBが4ポートとMini Displayport、そして有線LANを備える。また、付属のキーボードはデザインがまるでAppleのMagic Keyboardなのだが剛性感があり、打鍵しやすそうだった。

photo キーボードはAppleのMagic Keyboardにとても似ている

マグネットじゃない?

 次にSurface Dial。Microsoftの発表時にはAdobe CC対応についての情報がなく、発表イベントでも言及されていなかっただけに、Adobe MAXに出展するのであればそこで情報解禁されるのではという期待があった。

 Surface Studio上でPhotoshopを試しているときにSurface Dialを試したいと言うと、担当者に「よかったら別のペイントソフトに切り替えましょう」と提案される。まだ外部に出せるほどは実装が進んでいない模様だ。

 現時点でSurface StudioのAdobe CCへの対応はPhotoshopなど実験的なものだが、「Adobeとの関係も良好で、フルサポートを目指す」と担当者は語っている。

 Dial上部を長押ししてメニューを表示させ、その中から履歴を選ぶと、ダイヤルでアンドゥ、リドゥを連続して行うことができる。ズームイン、ズームアウトや回転もダイヤル操作でできる(もちろん画面タッチのピンチ操作でもできるのだが)。動画再生時にボリューム操作やスキップなどにも対応している。ほかのアプリについての対応や、自分でプログラミングできるようにしてくれという要望はよく受けているという。

photo Surface Dialのメニューを出すにはDialの上を長押し

 Microsoftのライアン・キャンベル氏によれば、対応アプリではブラシの直径、透明度、筆の丸み、角度といったパラメータを順番にリアルタイムで変化させることが可能。また、Surface Dialが1個であっても、画面上には複数のダイヤルを持つことができ、もう1つのダイヤルではカラーに関する変更をリアルタイムで実行できる。画面上にあるダイヤルは、その上にSurface Dialを置くと半径が拡大する仕組みだが、画面を急角度にしてダイヤルを使うこともあるので、そういうときにはSurface Dialはデスク上に置いて作業することもできるという。

 ちなみに、Surface Dialはだいたい60度以上の角度になるとずり落ちてしまう。これは磁石で吸着してるのかと質問すると、意外なことに、底面のラバー素材による摩擦で位置を保持しているのだという。

photo 目測で60度以上の角度がつくと、ゴムで吸着しているSurface Dialは落ちてしまう

 Surface Studio以外のデバイスでSurface Dialを使えるかという質問には、NOとの回答。少なくともローンチ時にはStudioオンリーになりそうだ。100ドルと安いBluetooth LEデバイスなのは魅力的なのだが……。どうしてもこの種のデバイスがほしい場合には、Griffinが昔から出しているPowerMateがあるが、これはMacのみに対応。現時点でSurface DialはSurface ProやSurface Bookにも未対応。Surface Studioの魅力を高める役割は果たしそうだがちょっと残念だ。

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