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“実写にしか見えない”3DCG女子高生「Saya」、制作者が込めた思いは 「一瞬で消費される時代に一石を投じたい」(1/5 ページ)

» 2016年11月07日 08時00分 公開
[片渕陽平ITmedia]

 透明感のある肌、ふんわりとした髪の毛――昨年10月、とある女子高生の画像がTwitterで話題になった。その少女の名前は「Saya」。実写のように見えるが、全て3DCGで作られたものだ。

 Sayaは、CGアーティスト・石川晃之さん、友香さん夫妻のユニット「TELYUKA」(テルユカ)が作成した架空の女子高生のキャラクター。夫妻がTwitterに画像を公開したとたん、ネットユーザーから「実写にしか見えない」「本物の人間かと思った」との声が上がった。

 その後もさらに人間の印象に近づけるため、パーツや顔の造形を見直し、2016年9月には最新版「Saya 2016ver.」を発表。「CEATEC JAPAN 2016」(10月4〜7日、千葉・幕張メッセ)では、これまで静止画のみだったSayaが、振り返ってほほ笑む――というショートムービーを公開し、大きな反響を呼んだ。

 「こんなに驚かれるとは思っていなかった」――TELYUKAの2人に、制作の裏側、今後の取り組み、Sayaに込めた思いを聞いた。

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「軽い気持ちで作り始めた」

 Sayaはもともと、CG制作者向けイベント「CGWORLD 2015 クリエイティブカンファレンス」(昨年11月開催)に出展するサンプルとして、TELYUKAが昨年5月ごろに作り始めたものだ。イベントに登壇することになった2人が、自分たちの技術を“業界向け”に紹介するために「軽い気持ちで作り始めた」という。

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