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Googleの「強調スニペット」の「Google Home」での危険性をメディアが指摘

» 2017年03月06日 12時57分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 Google検索の結果のトップにカード状に表示される情報には「ナレッジグラフ」や「強調スニペット」がある。この強調スニペットはナレッジグラフとは異なり、Googleの検索アルゴリズムが最も有用だと判断した検索結果を表示する。

 そのため、必ずしも正確な情報が検索結果のトップにカード状で表示されるとは限らない。米Outlineは3月5日(現地時間)、「GOOGLE’S FEATURED SNIPPETS ARE WORSE THAN FAKE NEWS(Googleの強調スニペットは虚偽ニュースより悪い)」という記事で、幾つかの例を挙げてその危険性を指摘した。

 例えば「米大統領でKKKのメンバーだったのは誰か」という質問に3人の過去の大統領の名前がカード状に表示されるが(本稿執筆現在は表示されなくなっている)、これはtrentonline.comというナイジェリアのメディアのリンクで、調べたところその根拠は薄かったという。

 snippet 1 (Serach Engine Landより)

 Googleのヘルプページには、「強調スニペットはGoogleではなくスニペットの抽出先のサイトの見解や意見を反映しています。Googleでは、最も役立つスニペットを検出できるよう機能の向上に取り組んでおりますので、表示される結果が随時変更される可能性があります」とある。

 強調スニペットかどうかは、カードの右下に表示される「この結果について」をクリックすれば分かるが、特別な枠で囲ってあれば信頼できる情報だと思ってしまいそうだ。

 snippet

 米Search Engine Landのダニー・サリバン記者は強調スニペットは「Google Home」での検索結果ではさらに危険だと指摘する。Webブラウザでの検索結果であれば辛うじて強調スニペットかどうか分かるが、Google Homeに音声で質問した結果は、(〜によれば、と最初に断りはするが)検索結果のトップを音声で読み上げるだけだからだ。

 Googleは複数のメディアに対し、「強調スニペットはサードパーティーサイトからの情報を自動アルゴリズムで提供するものだ。残念ながら、不適切なコンテンツを表示してしまうことがある。問題の報告を受ければすぐに削除するようにしている。この機能から生じるあらゆる問題について謝罪する」という声明を送った。

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