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「終わり見えない熊本地震」Amazonが復興支援 県と協定「特産品フェア」開催

» 2017年04月11日 13時07分 公開
[片渕陽平ITmedia]

 「なかなか終わりが見えない地震」――2016年4月14日に発生した熊本地震から1年の節目を前に、アマゾンジャパンは4月11日、熊本県と産業振興・地域活性化を目的とする協定を結んだ。Amazon.co.jpの特設サイトで、熊本県の特産品を紹介するフェアを行うほか、商談会を開催して県の地元生産者と直接取引する機会を増やす。熊本県の蒲島郁夫知事は「地震から1年が経ち、記憶の風化も進んでいる。活性化につながれば」と話す。

photo 左から、アマゾンジャパンのジャスパー・チャン社長、熊本県の蒲島郁夫知事、くまモン(Amazonと熊本県による協定締結式にて)

 まず、日本全国の特産品を紹介するAmazon.co.jpの特設サイト「Nipponストア」で、「がんばるけん!くまもとけん!熊本県フェア」を4月11日から開催。熊本県のご当地グルメやキャラクター「くまモン」のグッズを販売するほか、蒲島知事のメッセージ、プロモーション動画など、県の魅力を知らせるコンテンツを用意するという。

 4月20日には熊本県内で商談会を開催。地元企業や生産者が、アマゾンジャパンやその他の卸売企業とつながる機会を設け、特産品の全国展開を後押しするという。アマゾンジャパンのジャスパー・チャン社長は「熊本県の産業振興を支援するとともに、Amazon.co.jpの品ぞろえを充実させる」と狙いを話す。

photo くまモングッズ

「なかなか終わりが見えない地震」

 アマゾンジャパンは、熊本地震の発生直後、被害を受けた地域の避難所の「ほしい物リスト」を公開(関連記事)。避難所の人たちが必要なものを公開すると、全国のユーザーが購入し、現地に物資を配送する仕組みを整えていた。蒲島知事は、そんな同社の手助けに感謝しているという。

 「地震発生後、日本中から爆発的に支援が押し寄せたが、受け取る側の体制が整っていなかった」(蒲島知事)。物流が混乱する中、アマゾンジャパンが荷物を集約し、同社の熊本近隣の配送センターを使い、物流ルートを確保した役割が大きかったという。

 「熊本地震は余震が4200回以上と多く、昨日も余震があったほど、なかなか終わりが見えない。単に元通りにするだけでなく、さらに熊本県が発展するために、アマゾンジャパンと連携し、特産品を広く知ってもらったり、観光情報を発信したりして地域活性化に取り組みたい」(蒲島知事)

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