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「かざす」だけでビットコイン決済 FeliCa対応カードで実現へ

» 2017年06月20日 20時37分 公開
[ITmedia]

 ソニーやイオンなどが出資するフェリカポケットマーケティングは6月20日、ビットコインなどの仮想通貨と、非接触ICカード技術「FeliCa」を連携した決済手法を開発したと発表した。FeliCa対応のICカードなどを「かざす」だけでビットコイン決済が可能に。仮想通貨での支払いで発生しやすかった「二重払い」なども防ぐという。

 FeliCa対応カード内の鍵あり領域(FeliCaポケット領域)に、決済の署名時に必要なビットコインの秘密鍵情報を保持する仕組み。カードを「かざす」短時間で、カードリーダーがFeliCa内の秘密鍵を取得し、取引に署名する。カードリーダーの性能にもよるが「既存の電子マネーと同様の速度と操作感で決済を行える」(同社)としている。

photo 秘密保持の仕組み

 ビットコインは、取引記録などをP2P方式の分散データベースで管理する「ブロックチェーン」を採用している。そのため、データ改ざんには強いが、決済から処理の確定までに時間がかかり、その間に不安に思ったユーザーがもう一度決済手続き(二重払い)をしてしまう恐れもある。新技術ではFeliCaカードリーダーがカード情報を取得することで、2回目にかざした際の決済処理をブロックし、二重払いを防ぐ。

photo 決済の仕組み

 今後はパートナー企業と連携し、FeliCaを利用した仮想通貨決済システムの導入を支援するとしている。

 フェリカポケットマーケティングはイオン、イオンフィナンシャルサービス、ソニー、大日本印刷が出資する企業。FeliCaを活用したサービス開発を手掛けている。

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