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暮らしを変える「ブロックチェーン」

仮想通貨の不正出金に“補償” 大手取引所2社が国内初

» 2017年06月01日 11時15分 公開
[ITmedia]

 国内大手の仮想通貨取引所bitFlyer(東京都港区)とコインチェック(渋谷区)は6月1日、利用者がメールアドレスやパスワードなどを盗まれ、不正に仮想通貨を出金された場合に補償金を支払うサービスを始めると発表した。同様のサービスは国内初(bitFlyer調べ)という。

photo bitFlyerの公式サイトより

 bitFlyerは同日からサービスを提供。不正出金が発生した時点で、預かり資金の合計(円換算)が100万円以上の場合は500万円を、それ以下は10万円を補償する。補償対象者は、ログイン時・出金時に二段階認証を実施していることなどが条件。同社が三井住友海上火災保険と保険契約を結び、サービスを実現した。

photo

 コインチェックも同様のサービスを6月中に始める。東京海上日動火災保険と契約を結び、最大100万円を補償するという。

 「ビットコイン」をはじめとする仮想通貨の取引高は、年々増加傾向にある。市場調査会社シード・プランニングの調査結果によれば、16年上半期の取引高は約780万ビットコインだったが、下半期はその2倍以上の約1830万ビットコインに上っている(日本円でビットコインを取引できる取引所が調査対象)。

 今年4月1日には改正資金決済法が施行され、仮想通貨を取り扱う「仮想通貨交換業者」を登録制にするなどの規制が盛り込まれた。取引の安全性が高まることで普及が期待される一方、手口が巧妙化するID・パスワードの盗難、不正利用への対応が課題になっている。

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