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ノキア、日本市場に9年ぶり再進出 1万円を切る「Wi-Fi対応体重計」など ヘルスケア注力

» 2017年06月21日 18時00分 公開
[山口恵祐ITmedia]

 Nokia Technologies Japan(ノキア日本法人)は6月21日、日本の一般消費者向けデジタルヘルスケア市場に進出し、新製品を投入すると発表した。スマートフォンと連携するWi-Fi対応体重計や、海外で発売済みのウェアラブル活動量計などを、家電量販店やAmazon.co.jp、Apple Storeなどで順次発売する。

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 フィンランドに本社を置くNokia Technologiesは、2016年6月にデジタルヘルスケア製品を手掛ける仏Withings(ウィジングズ)を買収。旧Withings製品を全てNokiaブランドに変更して取り扱っている。

 新たに日本でも、海外で販売中の活動量計「Steel HR」(今秋発売)、「Steel」「Go」や、Wi-FiとBluetoothに対応する体重・体組成計「Body+」「Body Cardio」を発売。さらに、体重計の新製品として、ベーシックモデルの体重計「Body」を販売する。Bodyは価格を8510円(税込)に抑えつつ、スマートフォンアプリ(iOS/Android)と連携し、最大8人までの体重変化などを記録できるという。

photo 体重計「Body」
photo 活動量計「Steel HR」
photo 活動量計「Steel」
photo 活動量計「Go」

9年ぶりに日本のコンシューマー市場へ再進出

photo Nokia Technologies Japanの守屋文彦統括責任者

 「日本の一般消費者向け市場へ、約10年ぶりに戻った」──Nokia Technologies Japanの守屋文彦統括責任者は、“日本再進出”を強調する。

 ノキアの主力事業は、B2Bのネットワークインフラ関連事業だ。現在も国内大手通信キャリア3社にモバイルネットワーク向け無線機を提供しているほか、次世代通信規格「5G」実用化に向け、関係各所との協議で中心的な役割を担っているという。

 一方、日本の一般消費者向け市場からは08年11月に撤退。当時は、ドコモやソフトバンクから発売予定だったノキアブランドのスマートフォンが突如発売を中止するなど話題を呼んだ。

 なぜノキアは日本市場に再進出するのか。守屋さんは「日本はIoT(Internet of Things)化が進み、イノベーティブな環境が整っている。進化を続けるノキアにとって、総合的に最も重要な国の1つである」と話す。

photo Nokia Technologiesのジュリアン・ド・プレオモンさん(デジタルヘルス・アジアマーケティング責任者)

 加えて、Nokia Technologiesのジュリアン・ド・プレオモンさん(デジタルヘルス・アジアマーケティング責任者)は、健康的な生活を送れるツールを提供することがノキアの使命であると説明する。

 「先進国は心臓病、糖尿病、肥満など、ライフスタイルによって引き起こされる慢性疾患で亡くなる方が多い。そうした背景から、ノキアの3本柱である『信頼性』『高品質』『確実性』によって、生活に密着したデジタルヘルスケア製品を提供していきたい」(プレオモンさん)

 同社は、24年までにデジタルヘルスケア市場が全世界で3000億ドル(約33兆円)規模に成長すると見込む。製品投入を通じ、自ら市場をリードしたいという。

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 「日本市場に大きく期待している。ノキアブランドが成長できるはずだ」(プレオモンさん)

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