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2017年08月17日 19時50分 UPDATE

ドリンク購入で情報発信 ダイドードリンコの「未来型自販機」とは

ダイドードリンコは9月4日から、飲料を購入したユーザーのスマートフォンに情報発信するサービス「Smile Town Portal」を始める。

[井上輝一,ITmedia]

 「自販機の飲料売り上げが落ちている」「主な利用ユーザー層は40〜50代に固定」――こんな状況を打破するべく、ダイドードリンコは8月17日、同社の自動販売機で飲料を購入したユーザーに、スマートフォンアプリを通じて周辺の地域情報を配信するサービス「Smile Town Portal」を9月4日から始めると発表した。「20〜30代の若年層ユーザーを増やしていきたい」と笠井勝司部長(執行役員 経営戦略部)は話す。

自販機で飲料を購入したユーザーに、アプリを通じて「身近な情報」を届けるサービス「Smile Town Portal」

 Smile Town Portalは、スマートフォンとBluetoothで通信できる機能を持った同社の自販機「Smile STAND」で利用できるサービス。これまで、スマートフォンにアプリ「DyDo Smile STAND」(iOS/Android、無料)をインストールしていると、飲料を自販機で購入するごとにポイントを獲得できるサービスを提供していた。今回の新機能では、自販機の半径1キロ圏内にある飲食店や美容院などの店舗情報をアプリ上に配信する。リクルートが提供する飲食店・美容院情報サイト「ホットペッパーグルメ」「ホットペッパービューティー」の情報を利用するという。

自販機で飲料を購入すると、スマホアプリに「ポイントGET!」画面が表示される自販機の半径1キロ圏内にある店舗情報をアプリ上に表示する 自販機で飲料を購入すると、スマホアプリに「ポイントGET!」画面が表示(左)、自販機の半径1キロ圏内にある店舗情報をアプリ上に表示(右)

 ホットペッパーが紙やWebで配信している情報とはコンテンツ自体の違いはないが、「その自販機に近い店舗情報をあらかじめ決めたテーマに沿って配信する点が差別化のポイントになる」と同社の西祐介さん(経営戦略部)は説明する。

課題は「20〜30代の自販機利用」

 同社が出荷する飲料の売り上げで8割を占めるのが、自販機からの購入だという。しかし、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなど販売チャネルの多様化や、メインユーザー層が40〜50代に偏っていたことから、20〜30代の自販機利用ユーザーを獲得することが課題になっていた。

ダイドードリンコ 笠井勝司部長(執行役員 経営戦略部)

 Smile STANDは、そんな課題を解決するために2016年4月から開始したサービス。若者の利用率が高いスマートフォンを自販機と連動させることで、ユーザーと自販機の新たな関わり方を創出するのが狙いだという。

 「従来の『飲料の購入場所』としての自販機から、スマホとの連動で情報を発信し、新たな価値を創る『未来型自販機』になる」と笠井部長は説明する。

 Smile STANDの開始当初、飲料購入額分の独自ポイントがもらえるポイントプログラムを開始していた。獲得したポイントは抽選で賞品が当たるスロットや、LINEギフトコードなどの外部ポイントと交換が可能だ。

 この施策以降に得たユーザー数は非公表としつつも「Smile STANDの会員は30代が多い」(同社)という。

 新サービスのSmile Town Portalも、Smile STANDの展開を強化するのが狙い。9月末には、SNKの協力を得て開発したオリジナル格闘ゲーム「THE KING OF FIGHTERS D〜DyDo Smile STAND〜」(iPhone/Android、無料)をリリースする予定だ。

SNKの協力を得て開発したオリジナル格闘ゲーム「THE KING OF FIGHTERS D〜DyDo Smile STAND〜」

 Smile STANDで得たポイントをゲームアプリ内課金の支払いに利用できるのが特徴。「日常の飲料購入でたまるポイントで、課金ガチャを楽しんでもらえたら」(西さん)

 全国に設置された28万台の同社自販機のうち、現時点では2万5000台がSmile STANDになっているという。今後は自販機の立地条件なども考慮しながら、2017年度中に5万台、将来的には15万台まで対応自販機の設置を目指す。

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