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印鑑ネット通販などで純利益1億円 堅調な「ハンコヤドットコム」親会社「NOKIZAL」決算ピックアップ

» 2017年09月27日 17時20分 公開
[NOKIZALITmedia]

(編集部注)本記事は、執筆時に公開されていた決算公告に基づいたものです。

 印鑑の通販サイト「ハンコヤドットコム」運営会社を傘下に持つAmidAホールディングス(大阪府大阪市)が9月27日、官報に掲載した2017年6月期(16年7月〜17年6月)決算公告によれば、当期純利益は1億300万円(前々年同期は1億5100万円)、累積の利益や損失の指標となる利益剰余金は7億5200万円(同4億3300万円)だった。

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 AmidAホールディングスは1998年にハンコヤドットコムとして創業。ハンコヤドットコムは02年にオンライン広告「Google Adwords」の日本での初出稿広告主になるなど、デジタルマーケティングに早くから積極的に取り組んでいる。08年には「日本オンラインショッピング大賞」も受賞。現在は年間36万件以上を売り上げ、印鑑ネット通販首位のポジションを確立している。

photo ハンコヤドットコム

ここがポイント

 印鑑関連商品のネット通販というニッチな領域で勝負しながら、今期も1億円以上の純利益、利益剰余金も7億円以上残しているのは、最近のスタートアップの「赤字を積み上げながら時価総額を膨らませていく」戦略とは一線を画すと言えます。

 同じことを地道に継続しているだけの企業かというと決してそうではありません。14年はリスティング広告の内製に挑戦、15年にはクラウド会計ソフトを手掛ける「freee」機能連携、16年には遺伝子情報をデザインに反映した世界初の印鑑「HANCODE」を発売するなど、新しい取り組みにも意欲的です。

 また、14年に組織を整理、16年からは本格的にホールディングス体制に移行。米スタートアップ企業「Plango」とインバウンド事業で資本業務提携を結んだりと、今後も積極的に事業領域を拡大していくかもしれません。印鑑とデジタルマーケティングというギャップで事業展開してきた同社がどんな戦略を取るのか、面白そうです。

AmidAホールディングスの過去業績、他の企業情報は「NOKIZAL」で確認できます

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《著者紹介》

平野健児。新卒でWeb広告営業を経験後、Webを中心とした新規事業の立ち上げ請負業務で独立。WebサイトM&Aの「SiteStock」や無料家計簿アプリ「ReceReco」他、多数の新規事業の立ち上げ、運営に携わる。現在は株式会社Plainworksを創業し「NOKIZAL」を運営中。

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