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持ち物現金化アプリ「CASH」、DMMが買収 70億円で

» 2017年11月21日 07時33分 公開
[ITmedia]

 DMM.comは11月21日、持ち物現金化アプリ「CASH」(iOS向け)を提供するベンチャー企業・バンクの全株式を取得し、子会社化したと発表した。買収額は70億円。10月31日付で合意したという。DMMはCASHの事業について「順調に推移している」とし、今後「圧倒的な拡大成長を目指す」としている。

画像 CASH

 バンクは、オンラインストア構築サービス「STORES.jp」創業者・光本勇介氏がCEOを務める企業で、資本金は900万円、従業員は6人。2017年2月の設立からわずか8カ月で買収されたことになる。

 CASHは、売りたい商品のブランドや状態を選択し、写真を撮影すると、即座に査定金額を提示。金額に承諾するとアプリ内に「キャッシュ」(現金)が振り込まれ、銀行振り込みなどで受け取れる。6月28日にスタートしたところ利用が急増し、開始から16時間半で現金化総額は約3億6600万円に。バンクは「利用が処理能力を超えた」として翌29日にサービスを休止した。

 当初は、査定を受けた商品を送る期限は「2カ月」以内で、商品を送らず返金を受ける際に手数料15%がかかっていた。このため「質屋のようなアプリ」とも評され、15%の手数料は「利息ととらえると出資法の上限を大きく超えており、ヤミ金に近いのでは」との批判もあった。

 8月28日にサービス再開。査定を受けた商品を送る期限を2カ月から2週間に短縮し、返金手数料は無料にすることで、「中古品買い取りサービス」色をより鮮明にして再出発していた。再開以降の商品の買い取り金額は、6月当初より大きく下がっているようだ。

 DMMによるとCASHは「8月の再開以降、事業としては順調に推移している」という。今後は「DMMグループのサービス基盤や人材、資本などを活用することで、バンクを全面的にサポートし、圧倒的な拡大成長を目指す」としている。

 

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