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「Fate/Grand Order」開発元、“聖杯”がもたらした黒字45億円「NOKIZAL」決算ピックアップ

» 2017年11月27日 17時44分 公開
[NOKIZALITmedia]

 スマートフォンゲーム「Fate/Grand Order」を開発するディライトワークス(東京都目黒区)が11月27日、官報に掲載した決算公告(2017年7月31日現在)によれば、当期純利益は45億9000万円(前年同期は14億9400万円)、累積の利益や損失の指標となる利益剰余金は61億1100万円(同15億2000万円)だった。

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 ディライトワークスは14年1月設立。ゲームブランド「TYPE-MOON」のゲーム作品「Fate/stay night」(2004)を基にしたスマホゲーム「Fate/Grand Order」(FGO)を開発している。

 FGOの発売元はソニー・ミュージックエンタテインメントの子会社であるアニプレックス。同社が7月4日に官報に掲載した決算公告では、17年3月期の当期純利益は165億6200万円(前年同期は73億9100万円)、利益剰余金は209億6900万円(同183億7600万円)だった。

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ここがポイント

 国内累計ダウンロード数が1100万を突破(17年11月時点)したFGO。発売元のアニプレックスや親会社のソニー同様、開発元のディライトワークスにもすさまじい利益をもたらしています。15年8月に配信が始まったFGOは、ディライトワークスにとっては初のゲーム開発。それまでは代表の庄司顕仁氏が実質1人で、ゲーム開発のコンサルティングなどを手掛けていたようです。

photo Fate/Grand Order」公式サイトより

 庄司氏はディラクトワークスを立ち上げる前はスクウェア・エニックスに15年間在籍し、同社初のオンライン事業であった「ファイナルファンタジーXI」(FF11)の立ち上げや、グループ会社のタイトーで取締役本部長としてモバイル事業やアーケード事業の責任者を務めていました。FGOのために集めたメンバーも精鋭ぞろいのようで、そうしたゲーム作りのDNAを考えれば、ラッキーパンチにとどまらなかったのもうなずけるところです。

 FGOのシナリオを担当する奈須きのこ氏は、当初「100万人に伝わる『Fate』」をコンセプトに掲げていたそうですが、それをはるかに上回る規模に発展した“聖杯戦争”。16年12月に第1部が完結し、現在は第2部へとつながる1.5部を提供していますが、まだまだその勢いは増していきそうですね。

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《著者紹介》

平野健児。新卒でWeb広告営業を経験後、Webを中心とした新規事業の立ち上げ請負業務で独立。WebサイトM&Aの「SiteStock」や無料家計簿アプリ「ReceReco」他、多数の新規事業の立ち上げ、運営に携わる。現在は株式会社Plainworksを創業し「NOKIZAL」を運営中。

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