新ロボットの発表やソフトバンクとの買収合意など、2017年は何かと動きがあった米Boston Dynamics。同社は、“ロボットいじめ”動画やバク宙するロボットの動画で話題となったロボット会社だ。6月にソフトバンクグループが買収を発表したことでも注目を集めたが、今年1年どのような動きがあったか。17年のニュースを振り返ってみる。
約1.2メートルの垂直ジャンプができる開発中の2足歩行ロボット「Handle」の動画が、2月27日(現地時間)に公開された。
Handleは荷物を運べる2本の“腕”を持つロボット。1回の充電で24キロ走行でき、45キロの荷物を自分で持ち上げて、運べる。身長は約2メートル、最高時速は約14キロ。
動画では、カーブや雪の上の走行などに柔軟な関節で対応していく姿を披露。ジャンプで障害物を乗り越えたり、階段を2輪でスムーズに降りる姿が映し出されていた。
犬のように4足で走るロボットで知られるBoston Dynamicsが、2本の車輪付きの足で時速約14キロで走り、120センチの高さにジャンプもできるロボット「Handle」の動画を公開した。
ソフトバンクグループは6月9日、米Google親会社・Alphabet傘下にあったBoston DynamicsとSchaftを、子会社を通じて買収すると発表した。
両企業は13年にGoogleに買収。Schaftは、東京大学の情報システム工学研究室で設立されたロボットベンチャーだった。
この発表に当たり、ソフトバンクグループの孫正義社長は「人間の能力では解決できない数多くの課題が存在する。スマートロボティクスは情報革命の次のステージの重要な推進役であり、Boston Dynamics創業者のMarc(マーク・レイバートCEO)とそのチームは、最先端のダイナミックなロボット分野における明確なテクノロジーリーダー。私は彼らをソフトバンクファミリーに迎え入れることができ感激している」とコメント。買収額などは公表していない。
ソフトバンクグループは6月9日、Google親会社・Alphabet傘下のロボティクス企業Boston DynamicsとSchaftをそれぞれ、子会社を通じて買収すると発表した。
Boston Dynamicsの創立者マーク・レイバート(Marc Raibert)CEOが来日し、「SoftBank World 2017」(7月20〜21日/東京都港区)の基調講演で4足歩行ロボット「SpotMini」(スポットミニ)を日本で初めて披露した。
SpotMiniは、屋内での活用を想定した小型ロボット。壇上ではオペレーターの操作により多方向に動けることをアピール。前後左右に動いたり回転したりと、軽快な動きを見せた。
「セキュリティパトロール」モードに切り替えると、オペレーターが一切関与しない自律歩行を開始。「われわれのゴールは人を超える、あるいは人と同等の運動・操作性・知覚・インテリジェンスを持つロボットを作ること。今すぐ実現できるわけではない。それは長期的な目標になる。しかし、私たちは今1ステップずつ上っている」と、レイバートCEOは述べた。
4足歩行ロボット「SpotMini」のデモンストレーションが行われた。
「Pepperをただの操り人形じゃないかとばかにする人は、進化するPepperに追い抜かれる」――ソフトバンクの孫社長が「SoftBank World 2017」でそう語った。
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