共同通信、山中氏の記事全面書き換え「編集上必要と判断」
共同通信が1月25日に配信した記事が、突然別の記事に書き換えられたことがネット上で物議を醸している。
問題となった記事は、同日に配信した「山中氏、科学誌創刊に深く関与か」というタイトルの記事。少なくとも午後2時25分には、京都大学iPS細胞研究所で発覚した不正な論文が投稿された科学誌の創刊に山中氏が深く関わっていたことを報じていたが、同日午後8時45分に同記事を開くと「山中所長が給与全額寄付」というタイトルの記事に書き換えられていた。
タイトルを読めば分かるように、記事の要旨が全く変わってしまっている。初出時の記事は、複数の研究者や大学関係者のTwitterアカウントから「教授が科学誌の創刊に関わることは不思議なことではない」「通常、科学誌の査読者は自身が関係する論文を査読しない」など、記事が伝える内容が論文不正事件と関係しないと批判されていた。記事の書き換え後、山中氏と科学誌に関係する記述は第5、第6段落にまで下げられている。
記事を取り下げず、訂正や修正の説明もなく同じURL上で全面的に記事を書き換えたことについて、ネット上では「論文不正に関連する記事で内容を改ざんするのか」など批判が相次いでいた。
これについて、ITmedia NEWS編集部では共同通信に質問状を送付した。質問した点は大きく分けて3点。「なぜ書き換えたのか」「読者にそれを示さないのか」「これから読者に伝えるべきことはないか」――。
戻ってきた回答は次の通りだ。
「新たな要素を加えて記事を差し替えました。編集上、必要と判断しました。その他についてはお答えは控えさせていただきます」
【訂正:2018年1月26日午後6時38分 回答文中に共同通信の連絡先を掲載していたため、画像加工で対応を行いました】
回答の受領時に電話でも確認したが、「これ以上のことは答えられない」という。
共同通信の「編集綱領・記者活動の指針」には、「苦情・問い合わせは真剣に受け止め、誠実に対応する。記事や写真、図解に誤りがあった場合は速やかに訂正するなどの措置をとる。必要に応じて報道の経緯を明らかにし説明責任を果たす」と記した「説明責任」の項がある。
これで共同通信の説明責任が果たされたと感じる読者は、果たしてどれほどいるだろうか。
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