ITmedia NEWS > 社会とIT >
ニュース
» 2018年01月30日 17時07分 公開

不在時でも宅配受け取り スマートロック完備の“IoTマンション”登場

スマートロックを完備した“IoTマンション”が登場。スマホ連携する監視カメラも備え、自宅にいなくても安全に宅配物を受け取れるという。

[村上万純,ITmedia]

 IoT製品を開発するライナフ(東京都千代田区)は1月30日、自宅にいなくても宅配サービスなどを利用できるサービスを、賃貸マンション「ジニア大森西」(大田区)で始めると発表した。遠隔から自宅の鍵を一時的に解除し、不在時でも宅配業者や家事代行サービスのスタッフが部屋の一部に入れるようにする。

イメージ 利用イメージ
ジニア 賃貸マンション「ジニア大森西」(大田区)の外観イメージ

 遠隔で鍵を解除できるスマートロック「Ninja Lock」と、スマートフォンと連携するクラウドカメラ「Safie」(セーフィー)を活用する。マンションの共有エントランス部と全室(36室)の玄関ドアにスマートロックを設置。錠前付きの室内扉とスマートロックを設置した玄関扉の間にある“土間”がサービスの受け渡し場所となり、不在時にサービス事業者が派遣するスタッフが入り、荷物や食材などを置いていく。

スマートロック スマートロック

 提携企業は1月30日時点で、食材配達のパルシステム、クリーニング配達のホワイトプラス、家事代行のベアーズ、家事代行マッチングのタスカジ、買い物代行のオネストビーの5社。

提携 提携企業

 サービス提供スタッフが室内に入る手順は、(1)スタッフがライナフの専用コールセンターに電話で解除を依頼、(2)コールセンターが本人確認をし、ネット経由で遠隔解除、(3)サービスを提供――という流れ。利用者は、玄関部に設置された監視カメラの履歴をスマホアプリで確認できる。サービス提供後のロック方法は検討中で、コールセンターへの電話やスマホアプリによるタイマー設定などを考えているという。

運用 運営フロー

 ライナフの滝沢潔社長は、「スマートロックと言っているが、セキュリティ面やスタッフの習熟度のばらつきなどを考え、まずはアプリを使わずに電話をして遠隔解除するようにした。今後はスマホアプリやコールセンターの自動応答などを実現したいが、前例のないサービスなのでまずはセキュリティを重視したい」と説明する。

ライナフ ライナフの滝沢潔社長

 いずれはサービス提供スタッフのアプリに鍵の開閉権限を付与する考え。現時点では、部屋の中に入る家事代行サービスは室内扉の鍵を事前に開けておく必要があるが、今後は室内扉と玄関扉に設置した2台のスマートロックをシステム連携させる試みも検討する。

 「高齢化や晩婚化で単身世帯が増えてきた。ネットで購入した品物を自宅で受け取るニーズなどが増えているが、単身者や共働き世帯は不在のことも多い。宅配ボックスがいつも満杯で困っているという声も聞く。IoTでセキュリティ性能を柔軟に高め、時代に合わせていろいろなサービスを利用できるようにしていきたい」(滝沢社長)

 「最終的なビジネスモデルはきっちり決まっていない」(滝沢社長)というが、スマートロックや監視カメラなどの利用料は管理会社などが負担し、家賃や管理費などに上乗せするという。各サービスの利用料金は、依頼者が負担する。

 今後は提携パートナーを増やし、利用できるサービスを拡大していく。

 米国では、Amazon.comが10月25日(現地時間)に不在宅の中まで注文品を届けるサービス「Amazon Key」を発表し、米国の一部地域のプライム会員向けにスタートしている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.