ITmedia NEWS > 社会とIT >
ニュース
» 2018年01月31日 18時52分 公開

LINE出澤社長「仮想通貨事業は安全第一」 18年度はFintechとAIに集中投資

LINEの出澤社長が、2017年度の通期決算説明会で仮想通貨事業やAI分野への取り組みについて語った。

[村上万純,ITmedia]

 「今年はFintechとAI領域へ集中投資する。仮想通貨事業はセキュリティを第一に考える」――LINEの出澤剛社長は1月31日、2017年度の通期決算説明会でこう話した。17年1月〜12月期の連結決算は、売上高が1671億円(前年同期比18.8%増)、営業利益が250億円(同26.0%増)、純利益が80億円(同19.4%増)と増収増益。広告事業の成長が売り上げ収益を後押しした。18年度はFintechやAIといった新領域へ積極的に投資していくという。

LINE LINEの出澤剛社長

 広告事業の売上は765億円で、前年比39.9%増と大きく成長した。LINEは16年6月に運用型広告「LINE Ads Platform」を本格スタート。パフォーマンス型広告が堅調で、開発体制の強化やデータ活用などで広告単価も上昇したという。17年12月4日には、動画広告制作・配信のファイブ(東京都渋谷区)を買収。動画広告の外部配信も強化していく方針だ。

広告 好調な広告事業

 新領域のFintechとAIにも積極的に投資していく。出澤社長は「LINEアプリが登場した11年はスマホが大きなパラダイムシフトを起こした年だったが、それに匹敵する大きな変化が今年起きる」と話す。特に「今年はモバイル決済元年になる」(出澤社長)というように、Fintech分野に本腰を入れる。決済サービス「LINE Pay」は、17年度の決済高が4500億円を超え、アカウント数は世界で4000万を突破。月間取引件数が1000万件を超えた月もあったという。18年中に国内加盟店舗を100万店に拡大していく。

新領域 FintechとAIに集中投資
LINE 「LINE Pay」

「仮想通貨は安全第一で」

 Fintechに関連し、同社は1月31日に金融事業を手掛ける新会社「LINE Financial」の設立を発表。仮想通貨取引、ローン、保険といった金融関連サービスを提供する。

LINE Fintech事業

 仮想通貨をめぐっては、1月26日に大手取引所のコインチェックが仮想通貨「NEM」(ネム)を約580億円流出させたとして問題に。出澤社長は「(仮想通貨の)いろいろなリスクや問題が浮き彫りになった1週間だった。われわれは安全第一でやっていく」と説明。「セキュリティはLINEアプリを通じて長い間、知見や人材を蓄積してきた。LINEの技術力でしっかり対策する」と自信を見せる。

 舛田淳取締役は「今の仮想通貨は、投機的な意味合いやバズワードで語られている」とし、「仮想通貨やブロックチェーン技術はインターネットと同じ規模の社会的インパクトを残せるもの。ブロックチェーン技術は仮想通貨を問わず、どう活用していくかを長期的に考えていきたい」と期待を寄せる。

「Clova」のプラットフォームも拡大

 AIアシスタント「Clova」も改善・成長を進めていく。今年はディスプレイ付きスマートスピーカーを投入する他、Clovaのサードパーティー向けのスキル・デバイスプラットフォームを開設する予定。GoogleアシスタントやAmazon Alexaと比べスキル数(ニュース読み上げなどの機能)が少ないことがネックだったが、これによりClovaと連携するスキルやデバイスが開発しやすくなる。レスポンスや音声認識精度などは引き続き改善を続ける。

AI AI事業

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.