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» 2018年05月08日 13時22分 公開

初の「新4K8K衛星放送」対応テレビ、東芝が6月発売 新CASは後日送付

東芝映像ソリューションが年末にスタートする「新4K8K衛星放送」対応チューナー搭載の薄型テレビを発表した。受信に必要な新CASチップは外付けとし、10月以降に発送することで対応テレビの市場投入を早める。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 東芝映像ソリューションは5月8日、12月に放送が始まる「新4K8K衛星放送」(4K/8K実用放送)の4K放送に対応する初の有機ELテレビなど3シリーズを6月から順次発売すると発表した。受信に必要な新CASチップ(Conditional Access System:限定受信機能)はまだメーカーも入手できない状況だが、東芝はテレビ購入者に対して10月以降に外付けモジュールを送付するという手法で対応テレビの市場投入を早める。

東芝映像ソリューションが発表した「新4K8K衛星放送」対応のテレビ新製品。液晶テレビは「M520Xシリーズ」4機種、「重低音バズーカ」スピーカー搭載の「BM620Xシリーズ」3機種は6月6日から順次発売

 新4K8K衛星放送では従来のB-CASカードなどに代わる“新CASチップ”(LSI)の採用が決まっている。新CASの開発主体である新CAS協議会は、ICカード方式のB-CASで不正改ざん事件が発生したことから新CASをLSI方式に変え、部品の1つとして受信機(テレビやチューナー)の基板に実装することを求めている。ただし、新CASチップの量産は7月に始まる予定で、テレビメーカーなどに供給されるのは9月頃になる見通しだ。

東芝の新CASチップ搭載モジュール(試作品)。USB接続で使用する

 同社VS第一事業部、TV商品企画担当の本村裕史参事は、「CASチップの量産を待っていると対応テレビの発売は秋口になってしまう。それまでにテレビの買い替え時期が来てしまう人もいる」と指摘。テレビのUSB端子に接続するドングルタイプの新CASモジュールを独自に開発し、暫定的な措置としてCAS協議会の許諾を得たという。「本来は(新4K8K衛星放送対応テレビは)秋の商品だが、ユーザーが安心して購入できる選択肢を提供したい」という。

有機ELテレビ「X920シリーズ」は65V型と55V型をラインアップ。7月下旬発売で65V型が65万円前後、55V型は45万円前後になる見込み

 購入者は、テレビのメニューでQRコードを表示させ、東芝のサイトで必要事項を登録すると10月以降に新CASモジュールが届く。テレビ背面のUSB端子に接続するだけの「B-CASカードと同じような使い方ができる」(東芝)。秋以降はCASモジュールを製品に同梱する予定だが、2019年以降の製品でも同様の方式を採用するかは「未定」(同社広報)だ。

 新4K8K衛星放送のうち、現行BSデジタル放送と同じBS右旋円偏波を使用する4K放送(ビーエス朝日、BSジャパン、NHK、BS-TBS、ビーエスフジ、BS日本)については、対応する外付けチューナー(と既存の4Kテレビ)や対応チューナー内蔵テレビがあれば今までと同じBSアンテナで視聴できる。一方、WOWOWなど新たに導入される左旋円偏波方式を使用するチャンネルは同時にアンテナなどの変更も必要になる。なお、外付けチューナーについては東芝やソニー、パナソニックなどが発売の意向を表明している。

外付けチューナーの「TT-4K100」(写真は試作機)は新4K8K衛星放送の4K対応チューナーに加え、現行の地上デジタル放送やBS/CS110度デジタル放送のチューナーも内蔵する。録画にも対応し、2TBの外付けHDD(別売)を接続した場合で4K放送を約129時間、録画できる。18年秋の発売を予定しており、店頭では4万円前後になる見込み

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