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電通、広告バナーをAIで自動作成 1枚当たり5秒以内

» 2018年05月23日 14時15分 公開
[ITmedia]

 電通グループ3社は、AI(人工知能)を活用したバナーの自動生成ツール「アドバンストクリエイティブメーカー」(β版)を開発した。短時間でバナーの候補を1000枚以上作成でき、その中から優れた10〜20案を利用することを想定。人間による作業の省力化を図る。

 商品名やカテゴリー名(『クルマ』『スマホ』などのキーワード)と、「機能」「新発売」など訴求したい項目を入力すると、広告コピーの語尾やバナーの色、レイアウトパターンなど、パフォーマンスが高いと考えられる要素を自動で割り出す。

 その候補に基づき、自動生成ツールがバナーのデザインを組み上げる。β版では、画像ストックサイトから使用する画像素材の候補を選ぶという。電通が開発した広告コピーを自動生成するシステム「AICO」(アイコ)も活用する。バナー候補の生成は、1枚当たり平均5秒以内という。

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 バナー候補が出来上がると、過去の同様の広告を参考にクリック率をシミュレーションし、効果が高いと予測したものを残す。最後に人間のスタッフが仕上げを行い、バナーが完成する。

 電通によれば、ネット広告ではバナーの大量生成が求められるが、従来は人間が全て手作業で対応しており、長い作業時間がかかっていた。「AIとクリエイターが協業し、クリエーターの働き方そのものを変えていくことを視野に入れる」(同社)

 新技術は、電通、電通デジタル、データアーティストが共同開発した。今後は、動画広告など他の領域にも広げていく。

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