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海外でスマホを安く使う方法 「ローミングは高い」は本当?ITりてらしぃのすゝめ(2/3 ページ)

» 2018年07月04日 06時00分 公開
[宮田健ITmedia]

 これまでであれば、この方法はSIMフリー端末を購入し、現地でSIMを購入できるようなパワーユーザーにしかできないことでした。私も何回かチャレンジしましたが、米国では特定のチェーン店でしか売っていないSIMのために同行者になんとか自動車を出してもらったり、香港の空港に早朝に到着したものの、ショップが開くまでじっと待たなければならなかったりと、SIM購入に高いハードルが合ったように思います。

 しかし、それも大きく状況が変化しました。今ではAmazonなどのECサイトに、現地よりはやや割高ながら多数のプリペイドSIMが販売されています。私も出張や旅行が決まったときに、米国やハワイならば「Lycamobile」のSIMを、香港や中国ならば「China Mobile」のSIMを事前に手に入れています。

 Lycamobileは4GBまでの4G/LTE通信、SMS、通話ができて3000円弱、China Mobileに至っては4日間の利用でわずか600〜1000円程度で済みます。事前にSIMが手に入りさえすれば、SIMフリー端末を持っている方にとっては大変便利なのではないでしょうか。

 ただし、いくつか注意もあります。SIMフリー端末といっても、現地で利用されている帯域、「バンド」が対応していなければ利用できません。4G/LTEといっても通信事業者によって利用バンドが異なるため、その情報を事前に確認しておかなければなりません。新しめのiPhoneであれば、多数のバンドに対応しているので、米国や香港であればほとんどのプリペイドSIMで利用が可能だとは思います。あくまで上級者向けではありますが、その分、格安で通信できるのは魅力的ですね。

SIM 米国、ハワイで利用可能な「Lycamobile」のSIM

 さらに注意したいのは、日本で利用している電話番号が使えなくなること。私はこれまで、海外旅行時には事前にIP電話に転送設定をしていました。しかし最近では二要素認証のコードがSMSで送られてくることも多く、海外でログインができないことも考えられます。

 特に海外で利用することの多いであろう「Uber」や「Lyft」などの配車サービスでは、ユーザー登録時に設定した電話番号に運転手から連絡が来ることも多いため、現地のSIMを使う場合、あらかじめ登録電話番号も現地の番号にアップデートすることをお忘れなく。

 それを考えると、最近増えてきた「DSDS」(Dual-SIM Dual-Stanby)と呼ばれる、2枚のSIMをさせるAndroid端末も便利かもしれません。

忘れてはならない「旅行の予定管理」

 さて、海外でのスマホ活用は、何もデータ通信だけではありません。個人的にお勧めしたいのは、楽しい予定をしっかり管理する方法です。

 最近使い始めてとても便利だと思ったのは、Googleが提供している予定管理サービス「Google Trips」です。これはGmailに届く「ホテル予約」や「飛行機の予約」メールをGoogleが自動解析し、1つの旅行プランとして表示してくれる大変便利な機能です。

SIM Google Tripsの画面。Gmailと連携し、メールボックスに届く予約完了メールを自動的に解析、旅程を作成する

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