ドワンゴは7月27日、VR(仮想現実)空間でライブ配信などを行えるサービス「バーチャルキャスト」を共同開発したインフィニットループ(北海道札幌市)と新会社「株式会社バーチャルキャスト」を設立したと発表した。
バーチャルキャストの機能開発や運営に加え、VR関連サービスの開発を手掛ける。インフィニットループの開発力やマーケティング力と、ドワンゴが抱えるniconicoのユーザー、運営ノウハウなどを組み合わせる。新会社の社長には、インフィニットループの松井健太郎社長が就く。
松井社長は「ベンチャー企業なので、スピードが命」と話す。異業種を含め、積極的な業務提携や協業を進める考えだ。アジアを中心に海外展開も検討する。
「ちょっと間違った未来を作りたい」――松井社長はそんな目標を掲げる。「VRの世界は、われわれが関係するかしないかにかかわらず、どんどん進化していく。しかし、このまま現実の常識が持ち込まれた世界は、本当に望むものなのか」(松井社長)
VR関連サービスのユーザーの間では、(特に男性が)女性アバターで自分をかわいく見せるしぐさを披露する「kawaiiムーブ」といったトレンドが生まれている。こうした文化を損なうことなく「少しくらいむちゃをしてもいい」世界を作り出したいという。「人類を5度くらいずれた方向に進化させたい」(松井社長)
ネット上では、興奮している様子や幸せな様子を「『脳汁』がドバドバ出る」と表現することがある。松井社長は「われわれのミッションは、VR技術を使って人類の脳汁の分泌量を最大化することだ」と説明した。
ドワンゴの栗田穣崇取締役は「(ドワンゴとしては)新会社も設立し、VRサービスを主軸事業の1つに育てていく。二桁億単位での投資を考えている」と話している。
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