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「カメラを止めるな!」の手ブレ酔いを止めろ!

» 2018年08月13日 16時03分 公開
[松尾公也ITmedia]

 2館だけで上映されていた予算300万円の映画が150館を超える「感染」拡大を果たし、「ここ数年で最高の映画」と多くの映画ファンが評価する「カメラを止めるな!」(上田慎一郎監督)。だが、この映画をフルに楽しめずに途中退場してしまう観客が少なからずいるという。作品前半のカメラワークで映像手ブレが激しいため、「映像酔い」「画面酔い」してしまうのだ。

photo 映画「カメラを止めるな!」公式ページ

 16ミリフィルムカメラで撮影された(という)ホラームービー「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」、手持ちムービーカメラを元にした(という)怪獣映画「クローバーフィールド/HAKAISHA」、アクションカムのGoProを頭部に固定して撮影されたFPS映画「ハードコア」など、激しいカメラワークは見る人を選び、途中離脱も少なからずいる。これらに引っかかった人は「カメラを止めるな!」でも要注意だろう。「クローバーフィールド/HAKAISHA」よりもきつかったとの声もある。

 車や船などで「乗り物酔い」しやすい人、3Dシューティングゲームなどでの「3D酔い」、Oculus GoなどのVR HMDで「VR酔い」にかかりやすい人にとってもこれらの作品を最後まで見通すのは難易度が高そうだ。

 ではどう対応すればよいのか。前半の37分近くを耐えられればその後は映像的に安定し、最後まで見ればこれが近年まれに見る傑作というのを確信できるだろう。だが、その前の30分経過あたりで耐えられなくなる人も多いようだ。

酔わないための対策は?

 ネット上ではいくつか対策が提案されている。まず、手ブレへの耐性が弱そうな人はできるだけ映画館の後ろの座席にしておくこと。前の席は視差が大きくなってしまうのでダメージは大きい。後ろの方ならばスクリーンの枠以外にも目をやることで酔いを抑えることもできそうだ。ミニシアターの方が酔いにくいという報告もある。

 VR酔いへの対策としても使われているのが、「乗り物酔い」を防ぐ市販薬。30分前に服用しておけば酔いを防止できる製品もあるので、手ブレ酔いの危険性がある人はあらかじめ飲んでおくといいかもしれない。乗り物酔い用の薬を服用して見通すことができたという人も多いので、実際に効果はありそうだ。

photo VR酔いで効用があるとの声がある、大正製薬センパアの解説ページ

 メガネをかけるだけで乗り物酔いを落ち着かせることができるというシトロエンの「SEETROEN」という製品もある。が、映画との相性がいいとは言い切れない仕組みなので、あまりおすすめはできないかも。

 画面下部に鼻を配置することで酔いを軽減する手法も難しそうだ。

 「カメラを止めるな!」は全ての情報をシャットアウトして見に行ったほうがより楽しめる作品だが、唯一、「カメラワークによる酔い」への対策だけは立てておくことをお勧めしたい。

 それではよい感染、いや鑑賞を。ポン!

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