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Tesla、自動車部門統括職を新設「メディアの雑音は無視して前進しよう」とマスクCEO

» 2018年09月10日 11時08分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Tesla Motorsは9月7日(現地時間)、イーロン・マスクCEOが全従業員に宛てた人事関連の書簡を公式ブログで公開した。新設の「President, Automotive」職に、同社で幹部を歴任したジェローム・ギレン氏を任命した。

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 tesla 2 ジェローム・ギレン氏

 ギレン氏はマスク氏の直属になり、これまでマスク氏が統括していた最新モデル「Model 3」を含む自動車事業全般を担当する。ギレン氏は、米DaimlerでBI担当責任者を務めた後、2010年にTesla入りし、「Model S」の責任者や販売・サービス担当副社長などを務めた。現在はセミトレーラータイプの電動トラック「Semi」も統括している。

 この他、人事関連の役職などについても発表したが、8月6日にCAO(最高会計責任者)としてTesla入りしたが9月4日に「社内のスピードも世間からの注目度も予測を超えていた」として退社したデイヴ・モートン氏の後任は発表されなかった。4日の時点ではCFO(最高財務責任者)のディパク・アフジャ氏が引き継ぐとされている

 マスク氏は、「しばらくはメディアが大騒ぎするだろうが、無視しよう。重要なのは結果であり、われわれは自動車産業史上、最も躍進的に成長している」と語った。

 マスク氏は6日、コメディアンで人気Podcasterでもあるジョー・ローガン氏のPodcastにゲストとして出演した際、ローガン氏が勧めるマリファナらしきものを吸ったことで批判されている(このPodcastはYouTubeで映像も公開されている)。このPodcastが収録されたのはカリフォルニア州で、同州ではマリファナは合法だが、上場企業のCEOの振る舞いとしてふさわしくないとする向きもある。

 一方、米Twitterのジャック・ドーシーCEOは「このPodcastは誠実で楽しい会話だ。メディアの見出しやミームに惑わされると、(マスク氏の)思慮深さ、明確さ、好奇心にふれ損なう」とツイートした。


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