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「povo2.0」が“ほぼ0円”で使える? いつもの買い物でデータ容量がもらえる「ギガ活」のユニークさ(3/3 ページ)

» 2022年05月21日 11時00分 公開
[山川晶之ITmedia]
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ギガ活だけでは180日で“利用停止”の恐れ KDDIに確認

 プロモコードが送られてくるまで2日のラグはあるものの、計画的に使うのであればギガ活だけでデータ容量をやりくりできるだろう。ここで気になるのは、「ギガ活だけでずっと0円は可能か?」である。povoは、データトッピングなど有料トッピングを180日以上購入しない場合、解約になるとアナウンスしている(解約前に通知する)。

180日有料トッピングを購入しないと解約になる

 結論から言えば「ギガ活だけでずっと使う」は不可のようだ。KDDI広報部に確認したが、180日がリセットされるのは有料トッピングに限定されており、ギガ活で付与されるプロモコードは対象外とのこと。トッピングで最も安いのは、「smash.使い放題パック(24時間)」で220円。データ容量であれば、330円の24時間データ使い放題か、390円の1GBトッピングになる。

ギガ活は180日リセットの対象外

 実はもう一つ180日リセットの対象になるのが、音声通話/SMS利用料だ。180日以内に660円相当の通話/SMSを使えばカウントがリセットされる。1カ月なら110円だ。あまり音声通話はしないが、たまに問い合わせなどで電話を使うレベルであれば、トッピングしなくてもpovoを使い続けることができる。少額とはいえ毎月支払い続けるよりも、消費者側にとっては“賢い選択肢”といえる。音声通話の代わりにスマホ故障サポートを契約するのも手だ。

 povo2.0自体を完全に0円で使うことはできないが、こうした新しいチャージ方法が利用できるのもpovoのユニークな点といえる。3月16日に発生した最大震度6強の地震では、「地震の影響で困っている人がいれば活用してほしい」と、24時間のデータ無制限プロモコードを配布するなど、従来の携帯キャリアでは見られなかった柔軟な運用を実現している。

 このギガ活自体も、au PAYの利用促進と、提携店舗への送客を狙ったもの。トッピングという形を採用しているため、企業のキャンペーンとしてプロモコードを配布しやすい。au PAYを中心としたKDDIのエコシステム強化にもつながる。

 ギガ活は、2021年9月のpovo2.0開始時から提供している仕組みだが、大きく注目を集めていたとはいい難い。楽天モバイルをきっかけに、ユーザーと提携企業の「ギガ活の輪」が広がるのか、注目したい。

【訂正:2022年5月23日午前11時50分 初出時、1GB付与対象店舗にサンドラッグを入れておりましたが、正しくは300MB付与だったため表記を修正しました。】

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