ウサギやクマ、アライグマといった動物がトランポリンで跳ねる──こんな動画がTikTokやXなどで話題だ。童話のようなかわいらしさから、7月26日ごろから動画の転載を含めて拡散しており、Xでは8月1日時点で5万4000リポストを超える投稿も。映像の乱れなどから、その多くは生成AIで作られたものと見られ、その指摘も相次いでいるが、クオリティーの高さから「本物かと思っていた」と反応する人も散見される。
話題の映像は、ウサギやクマ、アライグマといった動物がトランポリンで遊ぶ姿を、定点カメラで撮影したもの。動物の数や種類、画角は動画ごとに異なるが、共通して映像が少し粗かったり、白黒の監視カメラ風だったり、画面が暗かったりする。音声が付いているものも多く、癒やし動画の一種として拡散している。
ただし、ほとんどの映像には不自然な乱れや矛盾があり、動画生成AIを利用して作成した可能性が高い。実際、アライグマがトランポリンで遊ぶ動画の一つについては、転載元と思しきInstagramユーザーが、米Googleの動画生成AI「Veo 3」で作ったと投稿している。
他の動画も、途中で動物が消えたり、トランポリンの上にある物体が不自然な動き方をしていたりと、おかしな点が多く、アライグマのもの同様に生成AIを利用した可能性がある。
ただし、動画のほとんどは生成AIを使ったものであることが明示されておらず、Xユーザーの中にはAI生成の可能性に気付いていない人も。Xでは、徐々にAI生成の可能性を指摘するコミュニティーノートなどもつきはじめているが、8月1日時点でも「本物だと思ってだまされた」「これがAIなの信じられない」「マジで(AIだと)分からなかった」といった投稿が見られている。
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