Google、Geminiに「Personal Intelligence」導入 Gmailやフォトを横断して自律推論して回答
米Googleは1月14日(現地時間)、生成AI「Gemini」に新機能「Personal Intelligence」を追加すると発表した。ユーザーがGeminiへの接続を選んだGoogleのアプリのデータをGeminiが横断的に推論し、具体的な助言や情報を提示するというものだ。
まずは米国でβ版として提供を開始する。対象はGoogle AI ProおよびAI Ultraの有料サブスクリプション加入者で18歳以上の個人Googleアカウントだ。対応プラットフォームはWeb、Android、iOSで、将来的には無償ユーザーやGoogle検索の「AIモード」にも拡大する予定としている。
ユーザーの許可の下、「Gmail」や「Googleフォト」などのGoogleが提供する既存アプリと連携し、個人の文脈や過去の行動パターンを理解することで日常生活を支援する。複数の情報源を統合して推論する能力により、単なる検索を超えてユーザー固有のニーズに合わせた提案や計画立案を行い、アプリを切り替えることなく必要な情報を即座に引き出せるとGoogleは説明する。
Google LabsとGeminiの上級副社長、ジョシュ・ウッドワード氏は、Personal Intelligenceの活用例として、タイヤショップで自分の車に適したタイヤを探していた際、GeminiがGmailから抽出した車種情報と、Googleフォト内の過去の旅行写真から推定した走行環境に基づいてタイヤの候補を示し、タイヤ購入で必要な車のナンバーもGoogleフォトから抽出して回答したという実体験を紹介した。
この他、読書履歴に基づいた本を勧めたり、大きな買い物をする際に、ユーザー固有のニーズに合わせて製品を比較検討し、選択肢を絞り込んだりすることができるという。また、飲食店や新しい探索エリアなど、ユーザーの好みに合った場所を見つける手助けもする。過去のチャット内容や設定した好みを記憶しているため、説明を繰り返すことなく前回の続きから会話や作業を再開できる。
この機能の利用を開始するには、Geminiアプリの[設定]でPersonal Intelligenceをオンにし、Gmail、Googleフォト、YouTube、Google検索など、連携したいGoogleのサービスを選択する。機能はオプトイン(初期設定で無効)になっているため、許可したアプリのみが情報ソースとなる。ユーザーはいつでも設定を変更でき、履歴を管理することも可能だ。利用時の回答には、どのアプリのデータを参照したかの説明を試みる仕組みも組み込まれている。
オプトインすると、Geminiアプリの「何から始めますか?」の一覧のトップに「For you」が表示されるようになる。
健康状態などの機微なトピックについては、ユーザーから求められない限り、自発的な推測や言及は避けるよう設計されている。
プライバシーについては、接続したデータはGoogle内の安全な環境で処理され、Personal IntelligenceはユーザーのGmailやフォトライブラリを直接モデルの学習に使わないとしている。ただし、Geminiへのユーザーによる指示(プロンプト)とAIの回答については、個人情報を削除あるいはフィルタリングした上で、サービス向上のために利用される可能性があるという。
Googleは昨年11月、Geminiの調査機能「Deep Research」をGoogle Workspaceアプリと直接連携可能にしており、既にGmailやGoogleドライブ内の情報を回答に反映させられるようになっている。Personal Intelligenceはこれを一段進め、複数アプリ間のデータを統合的に推論して活用する点で位置づけが異なる。
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