ダウンロードしたばかりのIE 7日本語版をチェックしてみたIE 7正式版を試す

IE 7の日本語版が正式に公開された。英語版公開時よりも柔軟になった検索エンジンの登録法やRSSリーダー機能、印刷機能などをチェック。困った時のリファレンスやBiz.IDオススメのショートカットも掲載した。

» 2006年11月02日 23時03分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 Internet Explorer 7(IE 7)の日本語正式版がついに登場した。マイクロソフトのサイトから無料でダウンロードできるのでさっそく試してみた。

 操作感は英語版で試した通り。日本語版でもひと通り試してみたが、違いは見受けられなかった。今回は、英語版公開後に進化した部分や日本語化されたメニューなどを見ていく。また、記事の終わりに便利な機能やTipsなどをまとめた。

Internet Explorer 7 日本語正式版。Windows XP SP2、Windows XP 64-bit Edition、Windows Server 2003 SP1などに対応する。

検索サービスの選択に進化アリ、好きなサイトの検索を利用可能に

 日本語版と英語版で大きな違いは見受けられなかったが、マイクロソフトのサイトには進化があった。IE 7にはブラウザのウィンドウに検索フィールドが付いた。デフォルトではGoogleの検索サービスを利用する。Google以外にも、Windows Live SearchやYahoo!Japan、goo、@niftyなどの検索サービスを選択できるようになっているところがIE 7の特徴だ。

右上に検索ボックス。初期設定時でも設定できる(10月19日の記事参照)が、検索ボックスの右にある「▼」を押して「検索プロバイダの追加」を選択してもいい

「検索プロバイダの追加」ページ
デフォルトで選択できる検索サービス
表記 備考
@nifty @nifty内の検索などが可能
BIGLOBEサーチ Attayo 画像、動画、辞書検索など
DION カテゴリやニュース、イメージ検索など
excite カテゴリやイメージ、ニュース検索など
goo カテゴリ検索や日本語の曖昧検索など
Google デフォルトの検索サービス。Web検索のほか、キャッシュ機能や画像検索など
Windows Live Search マイクロソフトの検索サービス
livedoor ブログ検索などに強み
OCN OCNの検索サービス
So-net 画像や辞書、ブログ検索など
Yahoo!JAPAN 国内で最も利用されている検索サイト。画像、動画、ブログ、商品など幅広く検索
Amazon Amazo.co.jpの商品検索サービス。
マイクロソフト マイクロソフトの製品情報や更新情報などを検索
楽天市場 楽天市場の商品検索サービス
Wikipedia Wikipediaによるフリー百科事典の検索サービス

 英語版公開以後、この選択画面にアップデートがあった。これまでは選択画面上に用意された検索エンジンから選ぶようになっていたが、現在は右側に「ここにないプロバイダを追加する」が現れた。

2つの入力フィールドがある

 たとえばBiz.IDの検索をIE 7の検索ボックスに設定する場合

  1. Biz.IDで「TEST」と検索する
  2. 検索結果ページのURLを「ここにないプロバイダを追加する」の上のフィールドに入力
  3. 下のフィールドには検索サービスの名前を入力する。ここでは「Biz.ID」と入力してみた
  4. インストールを押すと、ダイアログが出るので「プロバイダの追加」を選択すれば、Biz.IDの検索がIE 7から利用できる

と簡単に登録できるわけだ。

まずBiz.IDで「TEST」と入力しよう
検索結果のURLをコピペする

検索結果ページのURLを上のフィールドに、下には検索サービスの名前を入力する。ここでは「Biz.ID」と入力した。その後、インストールを押そう
ダイアログで「プロバイダの追加」を選択すれば、Biz.IDの検索がIE 7で利用できる

印刷機能の強化とRSSリーダーは便利

 IE 7では、タブブラウザ機能やRSSリーダー機能、フィッシング対策機能などの新機能が搭載された。また印刷機能が強化されている点も見逃せない。とはいえ、FirefoxやOperaはもちろん、国産タブブラウザのSleipnirやLunascapeでも同様の機能はすでに実装されている。

 また、IE 7以外の多くのブラウザに実装されていたマウスジェスチャがIE 7には実装されておらず、細かく比較してみるとタブブラウザ機能などは必ずしも優れているとはいえない(10月26日の記事参照)。

 だからといって必ずしも技術的に劣っているかといえば、そうでもない。面白そうなのはRSSリーダーのインクリメンタルサーチや、印刷機能の自動サイズ調整機能だ。いずれも地味な機能ではあるが、間違いなく役に立つはずだ。

 まず、RSSリーダーとしての機能に触れておこう。表示の右側、囲みの部分にフィードの件数、検索フィールドなどを表示する。「すべて」を表示するか、新しく取り込んだ「新規」を表示するかを指定できるので、未読管理も難しくない。また、エントリが掲載された日付やタイトルによる並び替えも可能だ。

 インクリメンタルサーチできる検索機能はなかなか便利だ。検索フィールドに1文字でもキーワードを入力すると、対象のフィードからダイナミックに検索してくれる。英語だけでなく変換中の日本語であっても文字に応じた絞り込み検索できる。

フィードを確認しているところ
表示の右側、囲みの部分にフィードの件数、検索フィールドなどを表示する
日本語の変換に応じてインクリメンタルサーチしてくれる

 続いて、IE 7の印刷機能だが、自動的にテキストを縮小し、すべてのWebページが実際の印刷用紙に収まるのが特徴だ。実際にIE 6とIE 7で比較してみた。サンプルにしたのはBiz.IDのトップページ。印刷用ボタンを使わず、Web閲覧用ページをそのまま印刷した。ページ上部のバナー、その下に左ペイン、中央ペイン、右ペインの3段レイアウトとなっている。

 IE 6で印刷してみると、ページ全体の左側3分の1程度が印刷用紙からはみ出て、うまく印刷できなかった。一方、IE 7ではページ全体を縮小し、ページ上部のバナーから3ペインレイアウトまでうまく印刷用紙に収めることができた。

IE 6での印刷プレビュー画面
IE 6で印刷したところ。右側が切れているのが分かる

こちらはIE 7での印刷プレビュー画面
うまく印刷用紙に収めることができた

 プリントアウトした紙面に印刷されるURLなどのヘッダーとフッターをワンクリックで消せるのも便利だ。ビジネスで利用する資料では、中途半端にフッターなどが印刷されるよりは、いっそ消したい場面もある。上手に使えばスマートな資料作りに役立てることができるだろう。

 このほか、印刷プレビュー画面で左右上下のマージンも調整できるようになった。数字ではなく、見た目で判断できるので今までよりも簡単に調整できるようになった。

印刷プレビュー画面の中央左よりに、ヘッダーとフッターをワンクリックでオン/オフできるボタン
印刷ページの左側と上部にマージンを調整できるスケールがついている。見た目で調整できるので便利だ

困った時はここを見よう! 日本語メニューリファレンス

 英語版と日本語版の大きな違いは、当然ではあるがメニューが日本語化されたこと。ここで簡単に、日本語メニューを調べてみた。「タブの設定はどこにあるんだっけ?」「印刷するにはどこを見ればいいの?」「フィッシング詐欺対策ってどうやるの?」といった目的別に並べてみたので、利用してほしい。

 なお、IE 7のデフォルト状態では、一部でメニューバーが非表示になっていることもあるようだ。そんな場合は、ツールバー上で右クリックして「メニューバー」の項目にチェックしよう。

メニューバーが非表示になっている場合は、ツールバー上で右クリックして、「メニューバー」にチェックしよう

 メニューバーには「ファイル」「編集」「表示」「お気に入り」「ツール」「ヘルプ」と並んでいる。

ウィンドウ関連
したいこと どこにあるか ショートカット
新しいウィンドウを開きたい [ファイル]−[新しいウィンドウ] [Ctrl]+[N]
ツールバーの表示/非表示 [表示]−[ツールバー] [Alt]+[V]、[T]
ツールバーを固定したい [表示]−[ツールバー]
文字を大きく/小さくしたい [表示]−[文字のサイズ]
画像も含めた表示を拡大/縮小したい [Ctrl]+[+]/[Ctrl]+[-]
文字化けするのでエンコードを変えたい [表示]−[エンコード]

タブ操作
したいこと どこにあるか ショートカット
新しいタブを開きたい [ファイル]−[新しいタブ] [Ctrl]+[T]
タブを閉じたい [ファイル]−[タブを閉じる] [Ctrl]+[W]
タブブラウザを有効/無効にする [ツール]−[インターネットオプション]
−[全般]−[タブ]−[設定]
新しいタブに移動するようにする [ツール]−[インターネットオプション]
−[全般]−[タブ]−[設定]

お気に入り関連
したいこと どこにあるか ショートカット
お気に入りを開きたい [お気に入り]
[表示]−[エクスプローラバー]
[Ctrl]+[I]
[Ctrl]+[Shift]+[I]
(エクスプローラバー)
お気に入りを追加したい [お気に入り]−[お気に入りを追加] [Ctrl]+[D]
登録したフィードを確認したい [表示]−[エクスプローラバー] [Ctrl]+[J]
[Ctrl]+[Shift]+[J]
(エクスプローラバー)
現在のページのフィードを見たい [ツール]−[フィード探索] [Alt]+[J]
履歴を見たい [表示]−[エクスプローラバー] [Ctrl]+[H]
[Ctrl]+[Shift]+[H]
(エクスプローラバー)
お気に入りとフィードを
インポート/エクスポートしたい
[ファイル]−[インポートおよびエクスポート]

セキュリティ関連
したいこと どこにあるか ショートカット
閲覧履歴を削除したい [ツール]−[閲覧履歴の削除]
ポップアップブロックを設定したい [ツール]−[ポップアップブロック]
怪しいサイトにアクセスした [ツール]−[フィッシング詐欺検出機能]
−[このWebサイトを確認する]
フィッシングサイトだった [ツール]−[フィッシング詐欺検出機能]
−[このWebサイトを報告する]
フィッシング詐欺対策機能を設定したい [ツール]−[フィッシング詐欺検出機能]
−[フィッシング詐欺検出機能の設定]

印刷/その他
したいこと どこにあるか ショートカット
印刷したい [ファイル]−[印刷] [Ctrl]+[P]
印刷前に確認したい [ファイル]−[印刷プレビュー]
ページのソースが見たい [ファイル]−[(設定したHTMLエディタ)で編集]

ショートカット集

RSS関連の便利なショートカット
機能 ショートカット 備考
提供RSSフィードの一覧表示 [Alt]+[J] RSSフィードを提供しているページで
「お気に入りセンター」を表示 [Alt]+[C]
フィードの検索 [Alt]+[S] 登録したフィード閲覧時
全件表示 [Alt]+[I] 登録したフィード閲覧時

印刷プレビュー画面でのショートカット
機能 ショートカット 備考
印刷画面のサイズ変更 [Alt]+[S]
1画面に複数の印刷ページを表示させる [Alt]+[N]
ページ全体を表示 [Alt]+[1]
表示サイズをウィンドウの横幅に合わせる [Alt]+[W]
ヘッダーとフッターのオン/オフ [Alt]+[E]
ページ設定 [Alt]+[U] IE 6と同じ
用紙を横に使う [Alt]+[L]
用紙を縦に使う [Alt]+[P]
次のページに進む [Alt]+[→] IE 6と同じ
前のページに戻る [Alt]+[←] IE 6と同じ
最後のページに進む [Alt]+[End] IE 6と同じ
先頭のページに戻る [Alt]+[Home] IE 6と同じ

【Biz.ID編集部選】IE 7を便利に使う15のショートカット
機能 ショートカット 備考
全画面モードのオン/オフ [F11] 【定番】全画面モードを元に戻せない人もいるはず。そんな人には「もう1度、F11を押して」と教えてあげよう
ページ内の検索 [Ctrl]+[F] 【定番】
ページを印刷する [Ctrl]+[P] 【定番】
すべてを選択する [Ctrl]+[A] 【定番】
拡大する [Ctrl]+[+] 【定番】
縮小する [Ctrl]+[-] 【定番】
前のページに進む [Alt]+[←] 【定番】[Backspace]でも代用できる
次のページに戻る [Alt]+[→] 【定番】こちらは[Shift]+[Backspace]でも可能
ページを更新する [F5] 【定番】ブラウザのキャッシュも更新したい場合は[Ctrl]+[F5]。ブログを更新した際などに反映状況をリアルタイムに確認できるので便利だ
フィードを開く [Ctrl]+[J] 登録したRSSやAtomのフィードを確認する。IE 7ではサイドバーではなくプルダウンメニューのように開くようになった
ピンモードでフィードを開く [Ctrl]+[Shift]+[J] ピンモードとはこれまでのサイドバーで開く表示方法。従来のように開きたい場合はこちらを選ぼう
バックグラウンドの新規タブでリンクを開く マウスの中(ホイール)ボタンまたは[Ctrl]+[マウス左ボタン] タブブラウザ機能実装にあわせてIE 7に搭載されたショートカット。後でまとめて見る時はバックグラウンドで開こう
最前面の新規タブでリンクを開く [Ctrl]+[Shift]+[マウス左ボタン]または[Ctrl]+[Shift]+[マウス中ボタン] こちらはすぐ見たいページを開く時に使おう
タブを閉じる タブ上でマウス中ボタン、または[Ctrl]+[W] タブが1つの場合は「ウィンドウを閉じる」になるので注意
[クイックタブ]ビューを開く [Ctrl]+[Q] タブをサムネイル付きで一覧表示する新機能[クイックタブ]ビューを開く
タブを切り替える [Ctrl]+[Tab] すばやくタブを切り替えるには必須。逆順で切り替えたい場合は[Ctrl]+[Shift]+[Tab]

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