新しい生活が始まる春。新年とはまた違った気持ちで、仕事や勉強についての目標を定めるのにいい時期です。今回は目標を決めて、それを確実に実現するための7つのステップを紹介します。
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ステップ0 | ワクワクした気持ちで目標をたくさん書き出す |
ステップ1 | フォーカス&タイムリミット |
ステップ2 | 感情のアクセルを踏む |
ステップ3 | 心のブレーキをはずす |
ステップ4 | 五感を使いこなす |
ステップ5 | 情熱を湧き起こす |
ステップ6 | やりたくてたまらない行動 |
ステップ7 | 絶対にあきらめない! |
例えば、こうなればいいと思っていたのに、ああなってしまったり、こうなっちゃダメだと思っていたのに、そうなってしまったり……。というようなことがよくありますが、皆さんは現在の自分の状況についてどう思っているでしょうか? 良いことも悪いことも、自分が引き寄せていると思いますか? それともやむを得ずそうなってしまったと思っていますか?
この「目標実現の7ステップ」は、自分で自分の人生の舵を取るつもりでやってみてください。自分でやりたいことを決めて、それに向けて行動していきましょう。
目標を設定する際に大事なのがワクワク感です。人に言われたから、上司に言われたから、要求されたから、よくわからないけれどみんながやっているから、といって目標を立てるのはいけません。
人に要求された目標というと、だいたいが上司や会社ですが、こういう目標ではワクワクしません。同様に「自分と同年代のアイツらが年収1000万だから、俺もじゃあ1000万かな」みたいなことで決めてしまうと、ワクワク感はあまりありません。また、「これをやっておかないとヤバイよな」という不安から出た目標だと、たぶんイヤイヤやることになります。さらに、自分が直面したくないことを避けるためにほかの目標を設定してしまうという、現実逃避的な場合もまれにありますが、これもたぶん途中でダメになります。
ワクワクした気持ちで、目標をたくさん書き出してください。ここで大事なのは、リソースフルな状態になることです。リソースフルな状態というのは、「アイデアを生み出すための26の方法」でも紹介しましたが、外にモノ(リソース)があるかないかに関係なく、自分の内側がリソースに満ちている状態のことです。昔の子供はモノがなくても遊びを編み出すことができました。これがリソースフルな状態です。
とにかく楽しい気持ちでやることが大事です。でも「さあ、どうぞ楽しい気持ちになってください」といわれてもすぐにはなれません。では、どうするかというと、楽しかった場面を思い出すのです。子供時代の楽しかった場面、学生時代、大人になってから旅行に行ったこと、家族と過ごしたことなど、遊びや趣味の場面でかまわないので、楽しかったときをありありと思い出してリソースフルになってください。過去じゃなくてもいいのです。自分の好きな場所、好きな時──例えば、明け方の日の出だとか、夕暮れだとか、とっぷり暮れた夜だとか、秋のあのときが好きだとか、春の暖かい日差しが好きだとか、学生時代のあの時期が好きだとか──このように好きなときを思い出してください。ほかにも、好きな人、尊敬する人、憧れの人、好きな感覚……こういうことを思い出しながら、リソースフルな状態になってください。
平本 では、なんでもいいので楽しい場面を思い出してください。どんなときですか?
斎藤 早朝の電車のホームが好きです。
平本 どういった点が好きなんですか?
斎藤 静かな感じと、空気がまだ冷たくて澄んでいるのが好きです。
房野 私はお酒を飲んでいるときですが、こんなのでもいいんでしょうか。
平本 いいですよ。お酒を飲んでいるときの何が好きですか?
房野 大勢の飲み会ではなく、小さなお店に一人一人で来ていて、でも顔なじみで適当な話ができてリラックスする、というのが好きです。
平本 では、その場面を思い出して、それのどういったところがいいんですか?
房野 おいしいお酒と気楽な会話とお店のいい雰囲気……「ああ、私ちゃんとオトナになって、ひと仕事して、おいしくお酒を飲んでいるんだ」と思う瞬間がいいんです。
平本 こんな風に、過去の楽しかった場面や現在の好きな場面をありありと思い出して、それの何がよかったかを思い出してみてください。考えているとワクワクした気持ちになりますよね。似たようなことで、自分の人生で一番至福に満ちた瞬間や成功体験を思い出す方法もあります。「成功なんかないよ」という方は、困難を乗り越えたときを思い出してください。「もうダメだ」と思ったけれど、うまく乗り越えたときがないでしょうか?
斎藤 スケジュールがギリギリで〆切が昨日という状態になってしまって、どうみてもヤバイというときに、工場まで直接持っていけばなんとかなるかもしれない、ということで、早朝、新幹線で静岡の工場までデータを持って行ったことがあります。
平本 すごいですね。
斎藤 あれはかなりドキドキしましたね〜(笑)
平本 こんな風に、成功体験を思い出していると結構楽しい気分になりますね。まず、リソースフルな状態にしてください。
上記以外にも、過去の楽しかったことをたくさん書き出す「ブレインストーミング」、楽しかったことを言い合う「インプロシンキング」(http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0608/07/news089.html#6)などがあります。例えば二人組になって、「ワクワクするときは」のあとに、ワクワクすることを言い合っていくのがインプロシンキングです。「私がワクワクするときは、朝すっきり起きたとき」「私がワクワクするときは、おいしいコーヒーを飲んだとき」「私がワクワクするときは、プールで泳いでいるとき」……というように。友達などと一緒にできる機会があったらゲーム感覚で気楽にやってみてください。
「ワクワク」と紙の真ん中に書いて、その周りにワクワクすることをいっぱい書いていく「マインドマップ」もいいですね。また、自分が好きな写真、例えばビーチやホテル、エジプトのピラミッドなど行ってみたいところややってみたいこと、好きなもの、きれいな宝石の写真でもいいので、好きなものをたくさん切り抜いて貼る「コラージュ」もひとつの方法です。ここまでくると手間がかかるものもあるのですが、興味があったらやってみてください。こんな風にして、ワクワクした気持ちになりましょう。
では、ワクワクした気持ちになったところで、これからやってみたいことを、できるだけたくさん、3分以内に30個ほど書いてみてください。本当に何でもいいです。沖縄に行きたいとかステーキを食べたいとか、したいこと、やりたいことを書き込んでください。
すぐにできることでもいいですし、ハワイに移住したい、といったような未来のことでもいいです。途方もないものでもいいのですよ。島を買うとか、ヘリコプターで通勤するとか、六本木ヒルズに居を構えるとか、キムタクと結婚するとか(笑)……そういうのも大事です。ワクワク感はふざけた気持ちから生まれてきます。年収3億になるとか、ハリウッド俳優と結婚するとか、バリ島1カ月間滞在とか、悪ふざけしてみてください。
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