「みんなが楽しめる」社内行事5つの鍵 「働きやすい」を形に イマドキの福利厚生(1/2 ページ)

雇用形態の多様化などで、会社への帰属意識が薄れた昨今。社内行事の参加を強制するのは野暮というもの。それでも参加したくなる社内行事とは? 

» 2008年11月13日 15時00分 公開
[SOS総務]
SOS総務

 前回のリサーチでは9割以上の企業が、福利厚生の1つである「社内行事は必要」と答えた。とはいえ「もっと積極的に社内行事をやりたいが、ノウハウがない」という企業も少なくない。

 そこで、積極的に社内行事を行っているマーケティング企業、イノベーションの代表取締役の富田直人(とみだ・なおと)さんと、社内運動会のコンサルタントを手掛ける企業、スポーツビズの千葉達雄(ちば・たつお)さんに話を聞いた。2人の話によると社内行事を成功させる鍵は次の5つになる。

社内行事を成功させる5つの鍵

第1の鍵 実行委員にすべてを任せる

 社内行事の主役は実行委員。上司や先輩が口出ししたり、文句をいってはいけない。実行委員に花を持たせよう。

第2の鍵 社風として定着させる

 「社内行事を楽しむ会社である」という社風が出来上がっていれば、自然と「楽しみにする」ムードが生まれる。

第3の鍵 参加を強制しない

 参加者には「自分の意思で参加してもらう」ことが重要。「業務命令だから」と参加を強制するのは厳禁!

第4の鍵 やるからには本格的に

 大人が楽しむためには、「本格的」であることが不可欠。会場や音響、照明に凝るなど“プロっぽさ”を演出する。

第5の鍵  サプライズを用意する

 いつもと同じ店、同じ内容では飽きられて参加意欲も低下する。サプライズを用意して、新鮮な驚きを与えよう。


 さっそく第1の鍵〜第3の鍵までを見ていこう。

第1の鍵:実行委員を立て、全部任せる

 創立8年目を迎えたイノベーションは、さまざまな社内行事を行っている。月に1度、誕生月の社員を祝う「誕生会」。その月、もっとも活躍した人を投票で選ぶ「月間一番星」。年始にはみんなで初詣でに行き、その後、書き初めをする。会社の設立日は「創立記念日」として大きなイベントを行っている。

 「全社イベントとしては、今年も運動会の『イノカップ』を開催する予定です。あと、最近はフットサル部もできて、先日は、若手起業家の30社くらいで大会を行いました」(富田さん)。社内行事はほかにもたくさんある。これだけの社内行事を企画、運営するのは大変ではないだろうか。「社内行事を担当するイベント委員がいて、正式に人事任命しています。ですから委員になったら、ミッションとして取り組まなくてはならないのです。イベント委員になったからといって、仕事量を“減免”することもありませんから、1年間の任期中は相当、大変だと思いますよ」(富田さん)

 誕生会は委員が、その年の新入社員に一任する慣例もあるという。「誕生会の企画は、限られた予算と時間の中でいかに楽しく、心の込もったことができるか? と知恵を絞らなくてはなりません。毎回、同じではつまらないですしね。新入社員にとっては、限られた予算内でプロジェクトを運営する、よい経験になりますよ」(富田さん)

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