“マインドマップ”で真の目標を探るのだシゴトハッカーズ(3/4 ページ)

» 2009年01月08日 17時00分 公開
[大橋悦夫、佐々木正悟,ITmedia]

目標が決まったら、あとはその目標に向かって自分の行動を変えていくことです。目標が明確で、しかもそこに至るルートがはっきりと分かり、さらにその目標達成を心から望んでいるなら、あとは自然と行動も変わってくるはずです。でも実際には難しい。そこで目標に沿った形に行動を変えていかざるを得ないように自分を追い込むようにします。

電源のオンオフを設定したとおりにオン、オフできる電源タイマー「デジタルプログラムタイマー PT60D」

 具体的にはツールを使うこと。例えば、仕事中についつい関係のないWebサイトを見てしまう――ということであれば、仕事をしているべき時間帯は業務に関係のないサイトへのアクセスをブロックするFirefoxのアドオン「LeechBlock」(ダウンロード)を導入することです。あるいは、貯金であれば自動積み立てを組み込むことで、有無を言わさず一定額が貯金されるようにします。ついついテレビを見てしまう――ということなら電源タイマーを使ってテレビに通電される時間を制限します。

 いずれも目標達成のための行動そのものを後押しするものではありませんが、障害を取り除くという意味では役に立つでしょう。先ほども書いた通り、目標が自分にとって望ましいものでありさえすれば、あとは障害を取り除くことで「水」は自然と流れるはずです。

障害となるものごと(テレビとか)を排除するツールはいいですね! では、障害があるわけじゃないけど手を付けられない……。例えば、英語を勉強しようと思っているんだけど、ついつい日々の仕事に追われて……というような場合はどんなツールが有効なのでしょうか?


ツールではなくルールが有効です。時間だけは作ることができませんから、残された時間でできることを考えるようにします。例えば、英語であれば「朝の通勤電車は教材を聴く」というルールを作ってしまいます。このとき10分という数字が重要です。電車に乗っている間はずっと聴いていなければならない、となると気乗りしなくなってしまう可能性がありますが、10分と時間が区切られていれば、「10分聴けば、あとは音楽に切り替えてもOKなんだな」ということで、継続しやすくなります。

継続できるような、気軽に実行できるルールを作るというわけですね。そもそもですが、1年の目標っていくつくらいが妥当なんでしょうか?


実は、たくさん目標を作ってしまう人の方が、目標を少なめに絞り込む人より、最終的には「目標達成できた」という結果が得られたという調査報告(日経ビジネスアソシエ07年1月16日号)もあります。

 一見するところ、多くの目標を設定するということは達成の妨げになってしまいそうですが、意欲的な人ほど欲張りなところがあって、いろいろな目標を達成しようとするから、いきおい目標数自体も増えてしまうようです。そしてそういう人は、いくつかの目標は未達であるけど、達成してしまう目標も多い。それほど目標達成ということは意欲に左右されるということであり、どんな目標であれば最後までやり通せるかは、事前にはなかなか予測できないもののようです。

なるほど、それは意外ですね。必ずしも絞り込んでも目標達成できるわけではないと。


あくまでもアンケートの結果なので、「達成度」というものの測り方によってはこの限りではないかもしれません。でも意欲的な人ほど目標を多めにとって、いくつかは達成しようと粘る傾向は強いようですね。


目標の大きさ――つまり大きな目標か、細かな目標の積み重ねかには、何か考え方はあるでしょうか?


先ほどのルールの話にもつながってくるのですが、遠くにある目標を見据えつつも、目の前にある、すぐにできることを毎日欠かさずやり続けることが大切です。そういう意味では、「すぐにできることの積み重ねが遠くにある目標達成に直結している――」などと無理に思い込むよりも、すぐにできることをすることそのものが楽しいと感じられるようにする方が、無理が少ないと考えています。株価と同じで、短い期間に細かな上げ下げはあっても、長い目で見ると成長し続けている、ということはありますから、日々一定額を積み立てていくことにフォーカスを当てるようにします。

なるほど! ありがとうございます。

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