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» 2012年08月17日 12時00分 公開

説明書を書く悩み解決相談室:甲子園大会の「盲点の1点」を構造化してみると (1/2)

8月13日の甲子園で起きた「ルールブックの盲点の1点」。野球に詳しい人でも混乱しやすいそのややこしい状況を、野球経験のない妻でも分かるように構造化して説明してみました。

[開米瑞浩,Business Media 誠]

 アイデアクラフト・開米瑞浩の「説明書を書く悩み解決相談室」第40回です!

 甲子園で行われている全国高校野球選手権大会で8月13日、珍しいプレーが出ました。あまり起きない状況で適用されるルールで、予想外の得点が入ったのです。「ルールブックの盲点の1点」として話題になったので、ご存じの人も多いことでしょう。

 その珍しいプレーというのはこういうものでした。

1アウト、ランナー1、3塁でバッターの打球はショートへの飛球。ショートがそれを捕って2アウト。ボールを1塁に送って、飛び出していた1塁ランナーもアウト。3アウト完成により無得点でチェンジ……と思いきや、3アウト目の前に3塁ランナーがホームインしていた。このホームインはタッチアップの条件を満たしていないため、本来は反則だったが、守備側チームがそのアピールをせずにベンチへ引き上げてしまったため、ホームインが有効となり、攻撃側に1点入ってしまった。


野球経験のない妻でも分かる説明の仕方

 ちなみに有名な野球マンガ「ドカベン」で類似の状況が描かれていたこともあり、私も子供のころにそれを見た記憶があります。おおー、そうかそうか、あのプレーが実際起きたのね、しかも狙ってやったって? へえー、と、1人で盛り上がっていたところ、後ろから妻がこう言うんですね。

 「何これ? どういうこと? 全然分からない」

 確かに、これは野球に詳しい人でも混乱しやすい、ややこしい状況なので、野球をやったことのない彼女が分からないのは無理もありません。というか、分かったらビックリです。

 そこで、知識の構造化職人を自任する私が分かりやすい解説図を描きました。それがこれです。

図1:甲子園で起きた「ルールブックの盲点の1点」の図解

 これを描いてtwitterで公開したところ、次々リツイートされて2時間ぐらいのうちに約200リツイートを記録しました。「おお、これは分かりやすい!」と思ってくれる人がそれぐらい多かったらしく、実際、妻にも「これならよく分かる!」と好評でした。

 もちろん、そんなふうに「分かってもらえる」のには理由があります。この図は、この種の状況を分かりやすく表現するための、ある基本的なパターンを踏襲しています。となると、「この種の状況」とはどんな状況なのか、また「基本的なパターン」とは何のことかが気になりますね。どういうことか、説明しましょう。

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