頭の片付けができれば、どんなよいことがあるでしょう? まず、無駄に迷わなくなります。そして頭の中の方針がしっかり決まっていますから、短い時間で的確な判断をすることができます。ロジカルになり、自然と周りの矛盾や盲点が見えてきます。その結果、あなたを見る周りの目は大きく変わるでしょう。
「君は頭が切れるねえ!」
「あの人、仕事ができるわ!」
「すごい、なんでそんなこと分かったの?」
私たちの脳みそのスペックは、意外なことにそれほど差がありません。IQテストを行っても約7割の人は85から115という狭い範囲に収まります。いわば「どんぐりの背比べ」です。
ですから、頭の能力は生まれながらの才能に影響される部分はわずかで、後天的な学習方法で変わるのです。頭の片付けも、これと同様です。
頭の片付けを実践すると、ついでに「ロジカルシンキング」が身に付きます。論理的な思考法というと難しく感じますが、要は、情報を取捨選択し、整理し、並べ、比較できれば、ロジカルシンキングの基本はおさえたも同然です。
頭の片付けを実践すると、人生が変わります。ミリオンセラー作家の近藤麻理恵さんは「人生がときめく片付けの魔法」と言いましたが、頭も片付いちゃうと人生はときめくのです。ときめくどころか、どんどん好循環が起こり、人生を大成功に導いちゃうかもしれません。
では具体的にどのようなことをすればいいのでしょうか? まず、頭の片付けが上手くいく簡単なルールをお伝えしましょう。「これだけ?」と拍子抜けする読者もいるかもしれませんが、ここで中断しないようにしてください。きちんと、実践編も読んで実行してからにしてくださいね。読んでデキた気になっても、結局、元に戻ってしまう人が大半ですから。
さて、頭の片付けを行うためのルールはこれです。
ルール1:必要な情報だけ以外を「捨てる」(=頭の整理)
ルール2:「仕分ける」(=頭の整頓)
ルール3:「並べ替える」(=優先順位を付ける)
ルール4:「物語を作る」(知識→知恵への変換)
「えっー!? ホントにこれだけ?」という読者の心の声が聞こえてきそうですが、本当にこれだけです。ルールはシンプルだからこそ、誰もが実行できるのです。短いからこそ、覚えてられるのです。習慣化もできるのです。
あなたが情報をインプットするときに、これらのルールを守っていれば、確実に頭はスッキリ。頭の片付け王になることを保証します。
次回は、具体的に4つのルールを1つずつ実行していきましょう!
知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
ビジネスマンの「知的生産性の向上」をテーマに精力的に執筆・講演活動も行っている。近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』『プレゼンがうまい人の「図解思考」の技術』『ノート・手帳・メモが変わる絵文字の技術』(中経出版刊)、『すべての勉強は、「図」でうまくいく』(三笠書房刊)がある。
連絡先: nagata@showcase-tv.com
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