SOHOや中小企業で使えるオンライン帳票作成サービスを試す(みつもらー編)Biz.Hacks(2/2 ページ)

» 2014年05月26日 14時00分 公開
[山口真弘Business Media 誠]
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みつもらー PDFで出力した見積書。テンプレートは1種類のみ。合計額の表示位置は最下部に固定されており、表示行が少ない場合はやや間延びする
みつもらー 有料プランでは見積書をクラウドに保存し、URLとパスワードのみを送付して相手にダウンロードしてもらうことも可能(画像はヘルプページ掲載のもの)
みつもらー 請求書の発行機能を利用する際はあらかじめ「アカウント」ページで振込先の銀行名や支店名、口座番号などを登録しておく。備考欄のテキストやロゴ画像も登録できる。なお印鑑の画像は有料のプレミアムプランでのみ利用できる
みつもらー 売上、請求済、入金済それぞれの金額をクライアント別にグラフ表示するリポート機能も備える。ちなみにこの画面を開くためには毎回パスワードを要求されるなど、セキュリティが部分的に厳格で戸惑う

 対応する帳票は見積書、およびそこから作成する請求書の2種類。まずは「見積書・請求書をつくる」をクリックし、項目名を入力する。いったん利用した項目名は次回からプルダウンの候補の1つとして利用できる。また、初回利用時には、サンプルとしてさまざまな項目名が表示されるので参考になる。

 項目が入力できたら金額、個数を指定し、さらに必要に応じて2つめ以降の項目を追加していく。個々の項目はドラッグ&ドロップで行を上下に移動できるほか、項目のグループごとに小計の行を追加することもできる。終わったらプロジェクトのタイトルを付けたのち、提出先および自社の情報、さらに見積有効期限などを入力し「SAVE & PREVIEW」ボタンを押すと、見積書のプレビューが表示される。

 見積書の送付方法はPDFダウンロード(自力でメールに添付して送付)、もしくは保存先パスを記載したメールを送付する方法の2通りだが、前者は1クリックでのダウンロードには対応せずWebブラウザの印刷機能で出力するため別途Adobe Acrobatが必要になり、また後者は有料であるなど、同種サービスと比較するとややマイナスだ。また社判の登録も有料であるほか、見積書の保存件数も無料のフリープランでは10件までの制限があるなど、無料プランの制限がやや厳格な印象がある。

 作成した見積書はログイン直後の「みつもり一覧」画面に表示され、「受注」「請求済」「入金済み」といったステータスをつけて管理できる。これらのデータを基に売上や入金済の金額をグラフ化したリポートも表示できるほか、作成日などの条件での並べ替えにも対応する。過去の見積書をコピーして新規に作成したり、請求書を発行したりすることも可能だ。

 自動入力の補助機能およびドラッグ&ドロップによる項目の行入れ替えやグループ単位での小計表示など見るべき機能は多数あり、さらにiPhoneアプリが用意されているのも他にないメリットだが、ChromeなどPDF保存機能を持つWebブラウザ以外ではPDFでの保存にAcrobatが別途必要だったり、源泉徴収や復興税の計算に対応しなかったりなど、基本的な部分で不足を感じることが多い。直接郵便物のあて名に表示することはないにせよ、住所の入力欄が郵便番号も含めてわずか1行と少ないのもマイナスだ。

 また初期登録から仮パスワード変更完了までのフローが複雑だったり、リポート表示のたびにパスワードを要求するなど、使っているとその煩雑さに首をひねることもしばしばだ。同種サービスの中では老舗にあたるが、それゆえ後発サービスでは当たり前となりつつある機能への対応に期待したい。

サービス名 提供元 利用料
みつもらー アイデアスケッチ 無料(機能制限あり)

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