「700iシリーズ」の3つの狙い(2/2 ページ)

» 2005年02月02日 19時17分 公開
[斎藤健二,ITmedia]
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販売戦略に潜む罠

 コストを下げ、FOMAラインアップを増やし、3セグメントのポートフォリオも構築した700iシリーズ。しかし、こと2005年の春商戦については、700iシリーズが実力を発揮できない可能性もある。

 700iの障害となるのが、型遅れとなった「900iシリーズ」の存在だ。

 現在ドコモの売れ筋となっているのは、2004年2月に発売された900iシリーズ。1月の量販店POSデータの集計によると(1月28日の記事参照)、1位、2位、4位が900iシリーズとなっている。価格も1万円を切る程度までこなれてきており、割高感もなくなった(1月26日の記事参照)。機能面でいえば、700iシリーズを凌ぐところも多い。

 700iシリーズがターゲットとするセグメントのユーザーは、機能満載のハイエンド端末は求めていない。ほどよい大きさと必要十分な機能、そしてそれに釣り合った価格が重要だ。

 700iと900iを比べると、機能面では900iのほうが上。価格も900iのほうがおそらく安い。700iのほうが勝っているのは、一部機能と小さくスタイリッシュになっている点だ。

 FOMA最軽量の「P700i」、着せ替えられる「N700i」、防犯ブザー的な機能が付いた「F700i」、動画にフォーカスした「SH700i」──。700iならではの機能がどう評価されるかが、春商戦での700iの意義を決めるだろう。

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