ウォークマンというブランドは、ソニーグループにとって「最も伝統と価値のあるブランド」(ソニー・エリクソン)だという。その名前を冠した携帯を出すにあたり、開発サイドの意気込みは強いものがある。
5月22日のKDDIの記者発表会に、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの常務取締役営業本部長、石塚宏一氏がゲストスピーカーとして登場。ウォークマンケータイが“成功する理由”を説明した。
石塚氏は「W42Sはウォークマンと呼ぶのにふさわしい端末だ」として、出来栄えに自信を見せる。音楽にこだわったデザインを採用していることもあるが、マーケティング調査の結果もこれを裏打ちしているようだ。
同氏によれば、「ポータブル音楽プレイヤーといって思い浮かぶブランド(メーカー)は?」という調査で、ソニーのウォークマンが1位だった。また「音楽ケータイといって思い浮かべる端末メーカーは?」という調査でも、ソニー・エリクソンがやはり1位を獲得したという。
さらに、「音楽」で最初に思い浮かべる携帯キャリアは……という問いで最も多くのユーザーが回答したのが、auだった。「キャリア音楽ブランドNo.1、音楽プレーヤーブランドNo.1、音楽ケータイブランドNO.1」(石塚氏)のウォークマンケータイだからこそ、成功するはずというのが石塚氏の理屈だ。「W42Sで、音楽市場を牽引して活性化させる」
海外では、2005年8月にウォークマンブランドの携帯が発売されている(2005年3月11日の記事参照)。発売後の売れ行きは順調で、2006年1月には販売台数300万を突破。そこからさらに売れ行きが加速し、2006年4月には累計で550万台を突破した。
石塚氏はまた、「2005年1月から12月の国内有料音楽配信の売上実績を見ると、金額構成比にしてケータイが94.3%を占める」と指摘する。PCダウンロードは5.4%で、そのほかは0.3%しかない。有料の音楽配信サービスといえば携帯から利用するもの――という現状も、音楽ケータイの将来を明るくすると気勢をあげた。
au商品企画本部 プロダクト企画部長の大塚浩司氏は、新モデルでは「+αの価値」を持つように気をつけたと話す。デザインや機能を強化してきたが、これとは別の軸の価値を提案するという。
具体的には「パワーブランドとのコラボレーション」「新しいケータイの姿を提案」ということになるようだ。これにあてはまるのが「W42S」と、タフネスケータイこと「G'zOne W42CA」となる。いずれも“ウォークマン”“GーSHOCK/G'zOne”というブランドを持った新しいコンセプトの端末だ。
2機種のようなコンセプチュアルなモデルを投入し、個性ある幅広いモデルを用意する。これにより「お客さまひとりひとりのこだわりに応える」と、大塚氏は話した。
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