コンビニ本部で社員をして10年余り、いわゆるスーパーバイザーなるものを経験し、何を思ったか、独立オーナーに転身した。自分の仕事についての足跡を残すため、仕事の合間にオルタナティブ・ブログ「とあるコンビニオーナーの経営談議」を執筆中。
現在はオーナーを辞め、コンビニライター&アドバイザーをやっている。
多くの人が一度は利用したことがある「コンビニ」。決して大きなスペースではないが、そこで何が起きているのだろうか。陳列台にはたくさんの商品が並んでいるが、何が売れているのか、またなぜ売れているのか。コンビニの現在と過去を紐解きながら、ちょっとした“謎”に迫っていく。
筆者は大手コンビニの本部社員、元コンビニオーナー。コンビニの表と裏を見てきた者だけにしか書けないコラムはいかがですか?
あなたの生活圏内には、何軒のコンビニがあるだろうか。
総務省統計局の人口推計(平成27年2月確定値)によると、日本の人口は1億2695万人。一方、一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会の「コンビニエンスストア統計調査月報 2015年2月度」によると、同月のコンビニは5万2380店。およそ、2424人に1店舗の割合でコンビニが存在している計算になる。2015年6月度では、5万2650店とさらに増えている。
グラフからも分かるとおり、過去5年のコンビニ店舗数は着実に増えている。なぜ、そんなに増えているのか。今回は、その理由を考えてみたい。
コンビニの業態は、一般的にドミナント戦略と呼ばれる。一部の地域に店舗を集中させてシェアを拡大し、物流のコストを下げて経営の効率を高める。一部チェーンの垣根を越えて共同で配送をしている場合もあるが、自社の店舗が増えるほどコスト削減につながるというワケだ。
他社に比べ、コンビニ最大手のセブン‐イレブンの全国展開が遅れているのは、この物流コストを他のコンビニチェーンより厳しく考えているからだろう。
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