実は、このリスク軽減法は、単に店舗自体のキャパシティーやオーナーの力量に対するリスク軽減にとどまらない。すき間があれば出店していく――これは、不振店舗の処分にも有効なのだ。
不振店のそばに店舗を建てる。すると、オーナーからの不満が出る。オーナーの資質に問題がなければ、契約店舗の移動、もしくは複数店契約が行われる。しかし、もしオーナーの能力や本部との関係に問題があった場合は……。その後の展開は想像に難くない。
「ハイリスク・ハイリターン」という言葉があるように、店舗経営にもリスクが大きなリターンにつながることがある。どのコンビニチェーンも出店していない場所に店舗を構えるのはある種のリスクを抱えることになるが、裏を返せば、商圏の独占、それに伴う大きな利益も得られるということ。
一方、多くのコンビニチェーンが出店している場所は、リスクこそ小さいが得られるリターンも当然少なくなるというわけだ。
本部にとって、店舗を増やし続けることは単なるリスク軽減の1つでも、個店の経営者にとっては利益減でしかないこともある。コンビニが増えれば増えるほど、現実は厳しくなってくると考えるのは筆者だけだろうか。
もう振込用紙を持って来ないで! コンビニが「収納代行」を止めたい理由
なぜ小さなコンビニが、セブンより下でローソンより上なのか
やっぱりコンビニのデリバリーは難しい、これだけの理由
コンビニのオーナーが亡くなったとき、どうする? どうなる?
お化け屋敷よりも怖い? コンビニの“骨肉の争い”
まるで“モグラ叩き”のよう? モンスタークレーマーの撃退法
本部はやっぱり怖い……コンビニが夏に「おでん」を売るワケ
コンビニには“絶対に止められないキャンペーン”があるCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング