この連載は安達裕哉著、書籍『「仕事ができるやつ」になる最短の道』(日本実業出版社)から抜粋、再編集したものです。
「一度に大きな変化を起こすことは誰にもできない。仕事で何かを成し遂げようとするならば、それなりの時間をかけて物事に取り組む必要がある。小手先のテクニックでは、仕事ができる人にはなれない」
毎日2万人以上が訪れ、月間150万PVを誇る「仕事の本質」を突いた人気ブログ「Books&Apps」の著者が初めて明かす、“仕事ができるやつになる法則”。
悩めるビジネスパーソンの心にじわじわと響き、「明日を踏み出す一歩」がチャージされる1冊です。
私はコンサルティング会社に12年間在籍したが、入社して4年目に管理職となり、それ以来ずっと、部下に仕事を教えてきた。とはいえ、難しいことを指導してきたわけではない。上司から受け継がれ、「ごく当たり前」とされていたことを指導してきただけだ。
内容はごくシンプルで、おそらくどこの会社でもやっている普通のことだろう。が、個人的に重要な訓練ばかりであると思っているので、いずれのテーマもじっくり腰を据えて取り組むべきだと思う。
時間管理は新人に最初に教える技術であり、全ての仕事の根幹をなす技術だ。手帳の使い方、タスク管理の方法、スケジューラの使い方などの基本的スキルからなる。
時間管理ができず、タスク漏れがあったり納期の遅延を頻繁に起こしたりする人物は、頭が良くても「信用できない」というレッテルを貼られてしまうため、上司が真っ先に教えるスキルだ。
われわれは物書きではないが、メールや報告書、提案書、各種資料など、文章力が求められるシーンは非常に多かった。
「文章くらい、訓練不要ですよ」と言う人もいたが、大抵の人は文章を書き慣れていないため、文章を書かせてみるとイマイチなのも少なくなかった。メールなどが分かりにくいと、顧客からのクレームに直結する場合もあるので、文章に気をつかうのは当然であった。
具体的な訓練法はさまざまだが、私は「セミナーのテキスト」を片っ端から短く要約させるという訓練をした。小説家を目指すわけではないので、これで十分である。
これは自社のノウハウを学ぶと同時に文章力も上げることができる。けっこうなボリュームがあり、テキスト数も100近くあったため、部下はさぞかし大変だっただろう。だが、1年も経てば皆それなりの文章が書けるようになる。
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