知識をつけ、読解力を強化する訓練である。われわれが行っていたのは、これも極めてシンプルな方法で、「月に10冊本を読む」というものだった。
また、人により読書への慣れのレベルが異なるため、私は「どの本を読め」という指定はあえて行わなかった。なかには小説を読んだり、マンガを読んだりする人もいたが、読まないよりははるかに良い。
折を見てどんな本を読んだか発表してもらい、仲間うちで良い本の共有をしたりもした。
部下の相談には基本的に、「あなたはどう思うか?」と聞くことを最初に行う。これは、あらかじめ上司に質問をする前に自分で意見形成をせねばならず、「自分で考えるクセづけをする」ために有効な訓練であった。
コンサルタントは仕事柄、社外の人々との宴席が多い。そのため、飲みの席でのマナーは重要なスキルの1つであった。社内の飲み会は、社外の飲み会の練習という位置付けであり、部下は上司に酒をついだり、空いた皿やグラスを見つけて注文したりとけっこう忙しい。
個人的に、飲みの席は非常に苦手な部類の1つであり、いまでも「嫌なら行かなくても構わない」とは思うが、上司や先輩に厳しく言われたことが、社外でかなり役に立ったのも事実である。
最近、「飲み会が嫌だ」という若手が多い、という話をよく聞くが、「社外」での宴席が多い仕事であれば、積極的に上司を誘い、マナーを身につけるのも1つのやり方である。
(つづく)
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