出世族に共通する“転職”の決め手とは銀座で学んだこと(3/4 ページ)

» 2015年10月19日 08時00分 公開
[桃谷優希ITmedia]

早い段階で自分の向き不向きを考える

 「お金に釣られて移ると周りもそんな奴ばかりになるから、結局は仕事の取り合いになっちゃうんだよね」と話すのは、飲食店などを経営するCさん(50代)。とはいえ、若かりしころは年収などの待遇に釣られて転職を繰り返していたそうです。

 当時を振り返り、Cさんは「若いうちはそれでいいと思う。提示額や待遇が自分の価値だというのは間違いじゃないし。でも、40代に差し掛かったら、イモのように下へ下へと根を張って、周囲の土や木に栄養を与える側にならなきゃいけない。40代からの転職は人を見て決めるほうがいいのかな」と話されました。

 大手食品メーカーを脱サラして独立したCさんは、“仕事10年論”を唱えます。

 「10年後、『ああ、自分はここまで行けているな』と直感的に感じれば、そこにいればいい。だけど、就職して1年未満でも『先が見えない』と思ったら辞めたほうがいい。人は動物だから、危機回避能力がある。直感的にダメだと思ったら思い立ったが吉日」と話されます。

 Cさんは、この“仕事10年論”を強く信じていて、入社してから2〜3年を過ぎた社員の独立や転職には大手を振って応援するそうです。企業の規模を問わず渡り歩いてきたCさんですが、社員には早い段階から自分の向き不向きを考えるよう伝えているといいます。

 これは、一体どういうことでしょうか?

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