このマイクロビースは人体も環境も破壊しかねないという、とにかくとんでもない危険な粒だと言われている。
マイクロビーズとは、直径が0.5ミリ以下のプラスチック粒子を指す。石油化学製品であるポリエチレンやポリプロピレン、ポリスチレンなどで作られているケースが多い。例えば、米ニューヨーク州司法長官のオフィスが2014年に行ったマイクロビーズによる影響のアセスメントによると、年間19トンのマイクロビーズがニューヨーク州付近の海に流れ出ているという。
そもそもこの問題はいつ表面化したのか。筆者は、世界で最初にこの問題を大々的に提起したオランダの環境団体「プラスチック・スープ・ファンデーション(PSF)」のプログラム責任であるジェローン・ダジェボス氏に取材した。「私たちはもともとプラスチックによる環境汚染について声を上げてきました。マイクロビーズの運動を始めた当時、規制している国はどこにもなかった。世界中の化粧品からマイクロビーズをなくすべく活動を続けています」と、ダジェボス氏は言う。
以前よりプラスチック製品が海など自然界に多大なる汚染をもたらしているとの指摘はあった。だが2012年にPSFが、マイクロビーズに特化した活動を始め、化粧品などのバーコードを読み取ることでマイクロビーズが含まれるかどうかを調べることができるアプリを発表。国連環境計画なども活動に参加し、マイクロビーズ問題は世界的に注目されるようになった(国連環境計画は2015年に化粧品とプラスチックについての調査結果を発表している)。
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