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» 2016年01月28日 08時00分 UPDATE

世界を読み解くニュース・サロン:世界が販売禁止に乗り出す、“つぶつぶ入り洗顔料”の何が危険なのか (5/5)

[山田敏弘,ITmedia]
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次は洋服に使われているマイクロファイバー

 化粧品最大手の資生堂では、こうした問題を鑑みて、2年前からマイクロビーズの使用を止めている。この流れは、昨年末のオバマ大統領による署名でさらに強くなっていくだろう。日本でも、その動きが広がることは間違いない。

 PSFのダジェボス氏は、「私たちの考えでは、化粧品に限るとマイクロビーズを使うのは“設計ミス”だ。消費者は歯磨き粉やシャンプーなどにマイクロビーズを入れて欲しいなんて考えていないし、マイクロビーズの代わりになる代替材料が存在すると私たちは考えている」と指摘した。

 マイクロビーズの問題提起を成功させたオランダのPSFは、次は洋服に使われているマイクロファイバー(合成繊維)が海などに流れ込むことを食い止める活動を始めるという。というのも、マイクロビーズ同様、アクリルやナイロン、ポリエステル素材を洗濯することによって、大量のマイクロファイバーが下水などからフィルターを抜けて、自然界に流れ出ているという。例えばポリエステルのフリースを一度洗うことで、100万の繊維が流出するらしい。

 同団体のダジェボス氏はこう意気込む。「すでに世界中のNGOなんかと協力しています。今後は活動を成功させるためにも、中国や日本でもその活動を広げていきたい」

筆者プロフィール:

山田敏弘

 ノンフィクション作家・ジャーナリスト。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版に勤務後、米マサチューセッツ工科大学(MIT)でフルブライト研究員を経てフリーに。

 国際情勢や社会問題、サイバー安全保障を中心に国内外で取材・執筆を行い、訳書に『黒いワールドカップ』(講談社)など、著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)がある。


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