広告収入が激減している新聞やテレビでは数年前から、記者のリストラがすすめられているのは周知の事実だ。どうせクビを切るのなら、発想を転換して、記者はすべて非正規で歩合制にすればいい。
ネタをとってきたら、年齢もキャリアも関係もなく評価され、報酬にもはねかえる。優秀な記者たちのモチベーションはあがる。みな生活がかかっているので、しょうもないコピペもやらないし、官僚の情報も鵜呑みにしない。社内政治や派閥にとらわれず、ガンガン活躍するフリー記者のなかから、本当の意味での「ジャーナリスト」も生まれる
一方、「最近の新聞はダメだ」とふんぞりかえっている「元記者」の方たちは年収1500万とかではなくなるので、経営もスリム化される。報道機関としてまわすべきところにカネがまわる。
いいことづくしのような気がするのだが、ダメでしょうか。まあダメでしょうねえ。
テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで100件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。
著書は日本の政治や企業の広報戦略をテーマにした『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング