セブン-イレブンの鈴木会長が自らドーナツを試食するホントの理由すごい差別化戦略(3/4 ページ)

» 2016年02月24日 06時00分 公開
[大崎孝徳日本実業出版社]

リーダー企業なのに、新たな取り組みに積極的なセブン

セブンゴールド 金の食パン(出典:セブン‐イレブン)

 こうしたセオリーに従えば、コンビニのリーダー企業であるセブンもローソンやファミリーマートの後を追うことになるはずですが、今回取り上げたドーナツに限らず、新たな取り組みへの積極的な挑戦、そして成功が目立っています。

 例えば、セブン自らが企画するプライベートブランド(PB)にもかかわらず、高価格で高機能を訴求する『セブンゴールド』では『金の食パン』が大ヒットしています。

『金の食パン』は、2013年の発売当時、1斤6枚入りで250円、ハーフ厚切り2枚入りで125円と、他のPB商品と比較して実に約2倍、一般のナショナルブランド(NB)商品よりも高価格でしたが、発売から5カ月足らずで累計販売数量が1500万食に達するという大フィーバーを巻き起こしました。

 この『金の食パン』の開発に際して、セブンは製パンメーカーはもちろん、製粉メーカーをも巻き込んで長期にわたる調査・検討を行っています。

ここが論点!

なぜセブンは、こうした競合他社とは異なる新しい取り組みを、他社に先駆けて実行できるのでしょうか?


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