オバマと個人的に仲のいいキャロライン・ケネディ駐日米大使は、すでに何度か広島を訪問している。前出のガテマラー米国務次官も、キャロラインとともに2015年8月、広島の平和記念式典に出席している。
キャロラインはオバマについて、暗殺された歴史的な大統領で自分の父であるジョン・F・ケネディ大統領に似たものを感じている。そして「彼は父が最も称賛した資質をもっている」と語っている。その素質とは、勇気や大胆さだという。
ケネディ大統領は在任中、日本を公式訪問する初の大統領になりたいと考えていたという。もしケネディを尊敬してやまないオバマが本当にケネディのもっていた資質を備えているとすれば、広島訪問を決定する可能性は高いと言える。
しばらくは、オバマと周辺の動きに注目したい。
山田敏弘
ノンフィクション作家・ジャーナリスト。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版に勤務後、米マサチューセッツ工科大学(MIT)でフルブライト研究員を経てフリーに。
国際情勢や社会問題、サイバー安全保障を中心に国内外で取材・執筆を行い、訳書に『黒いワールドカップ』(講談社)など、著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)がある。
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